いずれもRNAウイルスで、逆転写酵素を有することが疫学上重要。
HTLV(Human T-cell Lymphotropic Vurus, ヒトT細胞向性ウイルス)として分類され、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)はかつてHTLV-IIIに分類されていた。
HTLV-Iが病原ウイルス。
本症はT細胞性白血病を引起こす他に、熱帯性痙性麻痺(TSP/HAM)の病原ウイルスとして知られている。
本症の患者からHTLV-IIのゲノムが分離されるため、病原ウイルスと考えられているが、未だ結論をみていない。
白血性細網内皮症(leukemic reticuloendotheliosis)と称されることも多い。
エイズの病原ウイルスは、1980年代にはHTLV-IIIまたはLAVと分類したが、1990年までにHIV(ヒト免疫不全ウイルス)で統一された。
HIV感染症は細胞性免疫低下による日和見感染が臨床上最も重要であるが、痴呆やKaposi肉腫といった様々な病態を示す。また性行為感染症として母子間の垂直感染が世界中で深刻な問題となっている。AIDSとは後天性免疫不全症候群(acquired
immunodeficiency syndrome)の略称だが、「先天性のエイズ」が急増しているのだ。
そこで本項でのきまりとして、HIV感染による病態全般をHIV感染症とし、後述するAIDSの臨床基準に合致する症例は、感染経路を問わずエイズと称することにする。
HIV感染症の最新情報はUNAIDSやCDC AIDS Clearing Houseからの発信内容を参照されたい。
HIV感染症とエイズの疫学
HIV感染症とエイズの症候・臨床診断
HIV感染症とエイズの合併症
HIV感染症の診断
HIV感染症とエイズの治療および管理
HIV感染の予防
Sezary症候群はHTLV-Vが病原ウイルスと考えられており、皮膚T細胞リンパ腫(cutaneous
T-Cell lymphoma, CTCL)の半数以上を占める。
本症は菌状息肉症(mycosis fungoides, MF)が白血化したものである。
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