初期の皮膚病変は種々の形態を取るため、湿疹や乾癬などと誤診されることがある。本症はしばしば強いかゆみを伴う紅皮症を発症することが特徴的。
40台以降で植物かぶれ以外の紅皮症の既往があり、表在リンパ節腫脹が顕著に認められれば、本症を一応疑わねばならない。
これは約5- 6年の経過で、扁平で境界明瞭な隆起を示す病変が、融合し拡大する時期に移行する。
さらに数年して腫瘍を形成するようになる。腫瘍は全身にみられるが、特に顔面と体屈側に好発する。痛みはないが、潰瘍化や二次感染がしばしばみられる。
最後は、二次性の全身感染を起すか、内臓に浸潤した病変によって死亡する。
脾腫、肝腫、骨髄浸潤(打痛)、腹部腫瘤も認められれば、内臓浸潤の可能性が強まり、予後は半年前後であろう。
進行した皮膚病変を有する症例では、病変部の皮膚感染がしばしば致命的となる。起因菌としては、黄色ブドウ球菌やグラム陰性桿菌が重要。
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