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ヒトのトリパノソーマ症(human trypanosomiasis)
トリパノソーマ症(英語;trypanosomiasis, 仏語;trypanosomiases, trypanosomoses)は、トリパノソーマという鞭毛を持った原虫の感染で起こる。トリパノソーマ症はアフリカトリパノソーマ症(いわゆる睡眠病)とアメリカトリパノソーマ症(Chagas病)に区別される。
アフリカトリパノソーマ症またはアフリカ睡眠病(俗称)
本症には2つの型がある。西アフリカのトリパノソーマ症はTrypanosoma gambiense (ガンビアトリパノソーマ)に因るもので(ICD 086.3.)、進行が緩徐で眠ったような状態となる。東アフリカのトリパノソーマ症はTrypanosoma rhodesiense(ローデシアトリパノソーマ) に因り(ICD 086.4.)、進行が早い。
アフリカの36ヵ国に浸淫しており、その影響は五千万人が感染の危険に曝されるほどである。しかし定期的な監視を受けているのは、五百万から一千万人にすぎない。
歴史と現状
疫学
トリパノソーマ
ツェツェバエ
トリパノソーマの疫学調査
地理的分布
病態生理
臨床症状
経過
診断
治療
抗トリパノソーマ薬
Melarsoprol(Mel B, Arsobal)
Eflornithine(Ornidyl)
その他の治療薬
治療の適応
予防
アメリカトリパノソーマ症
またはシャーガス病(CIM 086.2.)
Chagas病はTrypanosoma cruzi(クルーズトリパノソーマ) がサシガメという吸血性のカメムシ類によって媒介される人畜共通感染症である。この原虫は1907年にブラジルで鉄道建設のためにマラリア制圧に当たっていたCarlos Chagasがサシガメを解剖して発見したもので、それ故彼の名前が本症に付けられた。
本症はラテンアメリカのみに存在し、1−2千万人の患者がいる。アルゼンチンやブラジルでは12万人もの新規症例が報告され、ボリビア、チリ、ウルグアイ、ベネズエラでは公衆衛生上深刻な問題となっている。
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