Sorry ,This page is written in JAPANESE. English version is not available

 経過


    治療を行なわないと本症は早晩、終末型睡眠病性悪液質に向かう(自己調節性、不可逆性の脱髄性脳炎)。表情に乏しく無関心で、肉が痩せ落ち、寝たきりになり、昏睡に陥るか感染症の合併で死亡する。
  十分早期から治療がなされたトリパノソーマ症は、予後はより良好となる。実際にリンパー血中期では容易に完全な回復を得る。逆に脳髄膜炎期では予後はそれ程勝れず、神経精神の後遺症、再発、医原性の事故が頻繁となる。早期の診断と治療が重要と云える。
 
  T.gambienseに因る非定型トリパノソーマ症
  急性型と亜急性型は従来考えられていた程希ではない。重篤な感染が認められ、発熱、全身状態の変化が初期に、その後リンパ腺炎が中程度残る。ふつう心筋炎が合併し、心電図上の変化や収縮不全を見る。数週間で除脳徴候が現われ、致死的な経過を辿る。   解離型は血液、消化管、皮膚、精神神経学的な影響を論証し得るものである。
  無症候性の粗雑型は生化学的検査で追証する。経過観察が重要なのは、数年の潜伏期の後に重篤な臓器障害を合併するからである。本型は頻繁に認められるのは、健康保有者が既に発生源で無い所で新たな感染源となり得る、という疫学上大きな重要性をもつ。
  小児のトリパノソーマ症も浸淫地域では比較的多い。四大徴候は、熱発、神経症状、睡眠過多、衰弱である。逆にリンパ節腫大や肝脾腫は希にしかない。単純な非化膿性髄膜炎に類似した型があり、他は急速に非可逆性の昏睡に陥る。先天性のトリパノソーマ症は希だが見かける。
  T.rhodesienseに因るトリパノソーマ症
  病原体 (T.rhodesiense)、媒介蝿(Glossina morsitans 群とウガンダでは G.fuscipes)、感染動物、分布領域(東アフリカ)が T.gambienseに因るトリパノソーマ症と区別される。初期は類似していることもいないこともあるが、全身期になると感染症状はより重くなる。熱発、トリパニド、心筋と肝障害、全身状態の変化が主要所見である。リンパ腺症は殆ど見られないこともある。経過は亜急性で、中枢限局期を見ること梨に3−6ヵ月で死亡する。こちらには嗜眠状態になる期間はない。実際、これら二型がいつも明確に区別される訳ではなく、 T.gambienseの急性型もあるし、T.rhodesienseの慢性型も存在する。

熱帯医療データベースに戻る

AMDAのホームページに戻る

      このページは、アムダ企画のご協力により作成されました。

            お問い合わせはmember@amda.or.jpまでお願いいたします。