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 診断


 寄生虫学的直接法
  急性型の診断は寄生虫学的直接法による。本法は慢性期に入ると逆に陰性化する。染色されていない血液を検鏡しても、希にしか陽性にならない。通常の薄層塗抹標本を作成し、 May-Grunwald-Giemsa染色で着色する。厚層塗抹標本には、Errecart液(生理食塩水に2%ホルマリンと0.2%酢酸を含有したもの)を用いる。血液はNNN培地(Novy-MacNeal-Nicolle)で培養(図1)したり、実験動物(ハツカネズミ、モルモット)に接種可能である。 T.cruziの無鞭毛型は筋肉やリンパ節の生検で確認出来る。実験動物診断法(図2)が最も感受性が高く、現場で実施し易い方法である。本法は感染の疑いがある者の血液を(実験室で発育させた)未感染のサシガメに吸血させ、20日程後に糞中にトリパノソーマがいないか調べるものである。この手法ならば、生体内での真の培養によって、僅かの手間でトリパノソーマを発見出来る。また住民に本症の認識を与える上でも効果がある。神経節、筋肉、結膜、 Chagomeの穿刺吸引物からも原虫を分離可能である。
図1 図2

 
 免疫学的方法
  Machado-Guerreiro法と呼ばれる補体偏移反応が最も多く利用される。培養で作成したトリパノソーマの抽出物を抗原としており、感受性、特異性とも良好である。感染初期には陽性化しないため、急性期の診断には用いられないが、慢性期の診断や疫学調査には広く利用されている。この他に使われることのある手法に、受動的血球凝集反応、間接的免疫蛍光法がある。補体偏移反応が僅かに高く陽性のとき、特異性に欠けることがある。最近、antigene-5という抗原が分離され、特異抗体が作成された。免疫競合試験で慢性患者の96%を検出する結果を得ている。


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