
岡山の“安全神話”を覆し、住民に大きな被害を及ぼした西日本豪雨。多数のボランティアを被災地の倉敷市真備町を中心に派遣して頂きました。玉野総合医療専門学校(玉野市築港1丁目)の三浦都子・保健看護学科長にボランティアの活躍ぶりや玉野総合医療専門学校の理念などを伺いました。
AMDA
ボランティア派遣のきっかけは。
三浦
まず学生から「私たちで出来ることがあれば協力したい」という声が上がり、校内で派遣ムードが盛り上がっていたところ、毎年、講演に来ていただいているAMDAの事務局長などから支援協力の依頼もあり、学校を挙げて取り組むことにしました。
AMDA
どのようなボランティアに取り組まれましたか
三浦
7月14日から9月29日までの間、延べ68人の学生が参加。家屋の泥水のかき出しや家財道具の片づけをはじめ、被災者のストレス緩和のための足浴、風船ゲームなどのレクリエーションも行いました。
AMDA
猛暑のなか相当、体力を消耗されたのではないでしょうか。
三浦
ボランティア作業中は熱中症やけが人もなく、ホッとしました。
AMDA
被災地に入った学生さんの表情はいかがでしたか。
三浦
崩れた家屋で高齢者が一人で黙々と作業をする姿を見て、大きな衝撃を受けたようでした。一方で、人に役立つ喜びを感じ、充実した表情を見せていたのが印象的でした。
AMDA
8月6日には、さだまさしさんが真備町の岡田小学校を訪問されました。
三浦
避難所が一気に花が咲いたようになり、歌声やサイン、励ましの言葉をもらうことで、被災者の力となり希望となっていると感じました。芸能人の力はすごいですね。
AMDA
ところで、玉野総合医療専門学校の沿革、理念を教えてください。
三浦
約20年前の1998(平成10)年に開校。保健看護と介護福祉、理学療法、作業療法の4学科があり、総定員数は560人。卒業生は約1800人で、就職率は100%です。
AMDA
「実習で磨く実践力」を教育の特徴とされています。今回の西日本豪雨のボランティアの感想文を読ませていただくと「人間への理解が深まった」「それぞれの個性を大切にする必要性を感じた」と随所に人間的な成長が伺えます。建学の理念である「社会に貢献できる人材の養成」に向け、益々のご活躍を期待しています。
(文中の敬称は省略させて頂きます)
(聞き手・広報担当参与 今井康人)