AMDA中学高校生会と黒潮町中学生・高校生の交流事業 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA中学高校生会と黒潮町中学生・高校生の交流事業

AMDAボランティアセンター事務局長 竹谷和子

今年度5回目となる黒潮町中学生高校生との災害・防災についての交流会を令和3年8月24日、行いました。新型コロナウィルス感染対策で今年度も交流会はオンラインでつなぎ黒潮町からは佐賀中学校、大方中学校、大方高校3校の14名の生徒さんとAMDA中学高校生会(以下中高生会)から7名、また災害時、ER登録の鍼灸師林篤志先生、AMDA学生会リーダー常原拓真さん(中高生会OB)にもZoomで参加していただきました。

 開会行事の後今回は宮城県気仙沼から坂本正人さん(AMDA参与・気仙沼市南町紫神社前商店街事務局長)にご登場いただき10年前に起こった東日本大震災時の様子について当時の様子やこれまでの復興の様子についてご講演をいただきました。お話の中にもありましたが大災害時、地域のコミュニティの中でリーダーを中心にそれぞれが役割分担しみんなで助け合っていくことの大切さもお伝えいただきました。
その後、中高生会から参加した7名がそれぞれAMDA及び中学高校生会のこと、今までの黒潮町との交流について、中学生や高校生ができる防災について等プレゼンテーションをおこないました。また黒潮町3校からはそれぞれ防災の活動の取り組みの発表があり、さらに大方高校からはオリジナルなHUGを制作され、実際に活用しているものご紹介いただきました。災害時に備えるのに参考になりました。

参加者の方々からの感想を紹介します。

【坂本正人(AMDA参与・気仙沼市南町紫神社商店街事務局長)】

若い人が、防災についてすばらしい取り組みをしている。こちらではすでに風化がはじまっている。伝えていくことが大切で災害について改めて勉強していく必要性を感じた。

【林 篤志(AMDA ER登録 鍼灸師)】


中学生や高校生、様々な年齢の若者の交流がすばらしい。若い人たちから学びまた自分が経験したことを伝えていく、様々立場から包括的に考えることは学びになった。

【常原拓真 (AMDA学生会リーダー、中高生会OB)】


4年前に参加したころからかなり進化してきている。避難訓練やSNSの発信の力もすばらしい。風化しないためにもがんばってほしい。

【黒潮町立大方中学校参加者より】

・過去の被災の体験を語り継いで、それに対する防災を考えているので、自分の町を守るために、たくさん努力しているなと思いました。AMDAさんの災害に対する考え、行動力はすごい。僕たちの見習うべきことなんじゃないかなと思います。佐賀中学校も、地域の人との交流をたくさんしていて、いざというときにもその知識が役立つだろうし、協力することができると思うのでいいなと思いました。どこの学校もその学校独自の物を作っていて、自分たちの学校も負けてられないなと思いました。防災に対するみんなの考えが主体的で思い切りのあるものだったので、自分たちも意識を変えていき、自分たちの町を自分たちの力で守れるようなことをしていきたいと思いました。他校の知識を生かしつつ、自分たち「オリジナル」のものを作れるように頑張ろうと思います。

・今日のリモート交流会を通して、みんな、自分たちで工夫して防災に対して向き合っているんだなと思いました。AMDAの方たちは災害時に私たち中高生でもできることを発表してくれたり、佐賀中学校の方たちは自分たちの防災活動を紹介してくれて、とてもいい意見交流になりました。今、コロナ禍の中でできる活動は少ないですが、自分たちのできることを探して取り組む姿勢がよかったです。自分たちの学校の取組を知るだけじゃなく、他の中学校や高校の意見も聞くことで、私たちのこれからの活動に生かそうと思いました。中でも大方高校の取組(HUG)が心に残りました。実際に「行った」前提で考えることはやっぱり本番のいざというときに大事になるし、起こった時だけじゃなく周りの人の意見も聞けるので私たちもやりたいなと思いました。コロナがおさまったら、大方高校といっしょに防災活動をしたいと思いました。あと発表を聞いて、地域の方と交流する機会も他と比べたら私たちは少ないように感じたので防災関係で交流するだけじゃなく、町全体で大人子ども関係なしにかかわれる町を目指していきたいと思いました。そのために、私も何かできることがないか考えていきたいです。

・今日の皆さんの発表を聞いてとても役に立つと感じました。坂本さんの話を聞いて事前の準備、対策が大切だということが改めてわかりました。佐賀中学校の発表を聞いて、学校全体の防災意識がとても高いなと感じました。大方高校の発表を聞いて、地域と一体になって防災活動をしているんだなと感じました。AMDAの発表を聞いて、とても主体的に防災活動をしていて、すごいなと感じました。今回のAMDAとの交流会を通して、改めて災害に対する考えが深まりました。これから、他校やAMDAの活動を参考にし、大方中学校の防災活動をよりよくしていきたいです。

・皆さんの話を聞いて、坂本さんの話は実体験や写真などもあり分かりやすかった。実際に困ったことなどもわかった。AMDAの発表では災害時、中高生ができることの中の、SNSでの発信などが参考になりました。嘘の情報に騙されないように一度疑うのが大事なことがわかりました。佐賀中学校の発表は、日本一「○○」な防災活動がすごいと思いました。他にも防災ソングの作成など、色々な取組をしていてすごいと思いました。大方高校の発表のオリジナルHUGは楽しいし分かりやすくていいと思いました。アベノマスクを集めるというのはすごいところに目を付けているなと思いました。今日の皆さんの発表を今からの防災委員の活動に生かしていきたいです。

【AMDA中学高校生会参加者より】

・交流で自分たちが一緒に学ぶことを目指した。HUGなどを通して話し合うことも大事、防災意識が違う中、黒潮町の学校は学校全体で前向きに取り組んでおられる。自分たちも取り入れたい。

・今年は昨年に比べ防災の活動が再開し始めていると感じ、自分の地広島で何ができるか取り組んでいきたい。

・発表だけでなく、お互いの意見交換がありよかった。災害のこわさを共有しなければならない。坂本さんの言われていたことだが、風化が始まっている等反省点に危機感を感じ、未来に生かさなければならない。地域内でたすけあう必要を感じている。

・岡山、黒潮、東北の話が聞けて理解を深めることができてよかった。

・坂本さんのお話が勉強になった。災害時その時にできることをやられていることに感銘を受けた。黒潮町の各学校の生徒さんの防災への意識の高さに刺激を受けた。AMDAを通して自分の学校でも何か活動したい。

・コロナ渦大変だが、コロナ渦だから発表のバリエーションが増えたと感じる。坂本さんのお話がよかった。もっといろいろ発信していきたい。

・自分の住んでいる地域は津波が少ないが地震の被害の可能性が高い。現地の人、被災者の声、他の学校の意見や話が聞けて良かった。自分の考え方を広げたい。