ルワンダ学校保健プロジェクト(2025/1発行ジャーナル春号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

ルワンダ学校保健プロジェクト(2025/1発行ジャーナル春号)

プロジェクトオフィサー 小川 直美

 AMDA は2015 年より特定非営利活動法人『ルワンダの教育を考える会』とともに、ルワンダにおいて学校健診を行ってきました。現在は、キビリジ地区の病院に勤務するサフィナ医師が同僚の医師たちとともに、この活動に取り組んでいます。サフィナ医師一行は、2024 年10 月から12 月の間に、4 つの小学校で1,297 名の児童を対象に学校健診を実施。以下の健康問題を見つけることができました。

[停留精巣:15 例、臍ヘルニア:8 例、不整脈:1 例、小頭症:1 例、ダウン症:1 例、眼科的問題:1 例、耳介腫瘍:1 例、栄養失調:20 例]

4 つの小学校で確認された健康問題の中で最も多かったのは、停留精巣です。またルワンダの貧困地域にあるキビリジ小学校では20名の児童が栄養失調状態であることがわかりました。停留精巣や栄養失調は適切な治療や介入で対応できるものです。不整脈や眼、耳の問題に対しては、より専門的な医療機関を紹介し、検査を行う必要があります。また発達の遅れを伴いやすいダウン症や小頭症の児童に対しては、継続的な発達支援が必要となります。


 学校健診は病気を早期発見し、適切な医療や支援に繋ぐとともに、保護者や教員が児童の健康状態を把握し、健康問題への意識を高めることにも貢献します。ルワンダの小学生の健康増進と死亡率低下を目指して、今後も他校での健診を行っていく予定です