4年ぶりにネパール AMDA ダマック病院で内視鏡研修を再開(2023/4発行ジャーナル春号) – AMDA(アムダ)
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4年ぶりにネパール AMDA ダマック病院で内視鏡研修を再開(2023/4発行ジャーナル春号)

ネパール事業担当 アルチャナ シュレスタ ジョシ
 
AMDA ネパール支部が運営する AMDA ダマック病院は、ネパール東部にあるジャーパ郡ダマック市にあります。2018 年と 2019 年に、佐藤拓史医師(AMDA 理事)が同病院で上部内視鏡研修を行いました。その後、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2021 年はオンラインでの研修となりました。今年は、4 年ぶりに現地での研修を 3 月 7 日から 13 日まで実施。ダマック病院で内視鏡を担当するディワス医師(2016 年に約2 ヶ月半、岡山済生会総合病院での研修を終了)をはじめとする地元医師たちに、麻酔を使用しない下部消化管内視鏡の研修を行いました。

佐藤医師の指導の下、全大腸内視鏡 19 人、上部内視鏡 13 人の患者の検査・治療を行うことができました。直腸癌、上行結腸癌、S 状結腸捻転、クローン病、ポリープなどの病気が見つかりました。

 
ネパールでは首都カトマンズ以外の地方で、まだ大腸内視鏡検査は普及していません。地方の病院での内視鏡検査・治療を地元の医師自らができるようになることで、その地域の沢山の命が救われることになります。とても重要な意義深い研修であると実感しました。今回はダマック周辺だけでなく、他の地域からも患者さんが来られ、大腸カメラによる診断と治療を受けました。「今まで受けた内視鏡検査に比べて全然苦しくなくてよかった」と患者さんからの声も聞かれました。S 状結腸捻転の患者さんは腹部の痛みを訴えていましたが、大腸カメラの治療を受けて痛みがなくなり、嬉しさのあまり、涙を流していました。