AMDA 本部 近持 雄一郎
2010 年の大地震以降、ハイチでは、長引く政情不安に加え、度重なる災害やギャング抗争等により、社会不安が深刻となっています。市民が安全を求めて国内の避難民キャンプに身を寄せる一方、海外の支援団体の多くは、治安の悪化に伴い、ハイチ国内での活動を見合わせています。こうした状況の中、AMDA ハイチ支部は、昨年 12 月末から年明けにかけて、首都ポルトープランスにある避難民キャンプで医療支援活動を実施。デルマ地区(Delmas)のキャンプを 4 回に渡って訪問し、計 399 人を診察しました。また医薬品を提供したほか、子どもたちには食べ物や飲み物を配布。近隣に病院もなく、薬を買うお金もない中で、住民たちからは、「このような支援はあなた方が初めて」と喜ばれました。キャンプには浴室はおろかトイレすらなく、生活環境は劣悪を極めます。今回の医療活動について、住民たちからは、「毎月行ってほしい」という要望が聞かれました。