- 岡山県 新型コロナ感染症療養者一時療養待機所へ看護師を派遣
- 沖縄県 新型コロナ支援高齢者施設支援活動
- 沖縄県 新型コロナウイルス感染症医療支援活動
- 沖縄県 新型コロナウイルス感染症医療支援活動(2022 年1 月)
- ネパール 新型コロナウイルス対策に資する物資支援
- ブータン王国 新型コロナウイルスに対応する支援
- マレーシア 農村地域における新型コロナワクチン接種プログラム支援
- カンボジア 新型コロナウイルス対応
岡山県 新型コロナ感染症療養者一時療養待機所へ看護師を派遣
◇実施場所: 岡山県◇実施期間: 2020 年5 月25 日〜 6 月1 日、8 月29 日〜 9 月8 日
◇派遣者: 岡崎夏輝/看護師/ AMDA 緊急救援ネットワーク、橋本千明/看護師/ AMDA 職員
◇事業内容:
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、「第4 波」「第5 波」で岡山県が設置していた新型コロナウイルス感染症療養者一時療養待機所に、AMDA は岡山県の要請で看護師2 人の派遣を行った。
県内では自宅療養者の数が増加、療養者の中には夜間に自宅や宿泊療養先で血中酸素濃度が下がり、発症して1 週間ほど経過した段階で急激に悪くなる場合もあり、重症化リスクの高い療養者への対応が懸念されていた。待機所では療養者に対して酸素投与、ステロイド療法を行いさらなる悪化を防止し、翌日の適切な療養区分(必要に応じて入院や宿泊療養)につなげ、医療機関や救急の負担軽減を図った。
医療従事者や業務調整員は県内の医療機関や個人から広く募集され日替わりで勤務にあたった。前回の経験をもとにマニュアルの整備や改善が行われ、日々業務の流れや対応を全員で確認・整理し助け合いながら患者の療養をサポートした。一時療養待機所は、感染者数などの状況を踏まえ、9 月13 日を以て一旦終了となった。
沖縄県 新型コロナ支援高齢者施設支援活動 photo042
◇実施場所: 沖縄県◇実施期間: 2021 年6 月1 日〜 7 日
◇派遣者 : 1 人(看護師 / AMDA 緊急救援ネットワーク登録)
◇事業内容:
新型コロナウイルス感染拡大にともない、沖縄県は5 月23 日より緊急事態措置区域として追加された。県内でクラスターも発生し、医療者不足の状況だった。
5 月25 日、AMDA は沖縄県より、高齢者施設への看護師派遣について要請を受けた。翌日よりAMDA 緊急救援ネットワークなどで呼びかけを行い、看護師の派遣準備を開始。6月1日より看護師1 人を派遣した。AMDA 看護師は、県の指示の下、県内の高齢者施設に入り、入居者のバイタルサイン測定や食事などの介助、環境整備などに従事した。
沖縄県 新型コロナウイルス感染症医療支援活動
◇実施場所: 沖縄県◇実施期間: 2021 年8 月22 日〜 9 月末
◇派遣者 : 4 人(看護師 / AMDA 緊急救援ネットワーク登録)
◇事業内容
緊急事態宣言中の沖縄県では新型コロナウイルスの感染の拡大が深刻な状況が続いていた。AMDA は、7 月下旬に沖縄県より看護師の派遣要請を受け、AMDA 緊急救援ネットワークなどで呼びかけを行い、8 月から9 月末までに看護師を合計4 人派遣。派遣者は、沖縄県の指示のもと、県内の高齢者施設や、県が開設する新型コロナ感染症 相談窓口(コールセンター)へ派遣され、各所の業務に従事してきた。
そのうちの1 人は活動終了後、「レッドゾーンでの医療支援の中で、地元の方々と共に活動出来たことに心から感謝しています。当初少しでも役に立ちたいとその一心でしたが、人々の今を乗り越えようとする力を感じながらとても勇気をもらいました。」と話した。
沖縄県 新型コロナウイルス感染症医療支援活動(2022 年1 月)
◇実施場所: 沖縄県◇実施期間: 2022 年1 月17 日〜 22 日
◇派遣者: 1人 (看護師 / AMDA緊急救援ネットワーク登録)
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成:AMDA 本部
◇事業内容:
2021 年末より沖縄県では新型コロナウイルス感染者数が急増し、クラスターも発生している。この深刻な状況を受け、沖縄県はAMDA に看護師派遣を要請。AMDA は1 月4 日、AMDA 緊急救援ネットワークなどで呼びかけを開始した。1 月17 日より看護師1 人を沖縄県へ派遣。AMDA から派遣した看護師は県の指示のもと、クラスターが発生している複数の施設で活動を行っている。看護師は、主に施設内のゾーニングなどの環境整備(レッドゾーンや濃厚接触者部屋などのマーキング、防護服装着場所の設置など)、施設職員を対象とした感染対策指導(手指消毒の徹底、防護具の装着方法、ゴミや残飯処理方法の指導など)などに従事している。また、PCR 検体採取や、入居者の体調を確認、必要に応じて保健所へ入院調整依頼を行った。
派遣を終えた看護師は、「今回の支援では、保健所で保健師やコロナ対応病院の医師と連日ミーティングを行いながらチームで連携し活動した。感染拡大のスピードがはやいので職場や施設、家庭での感染対策を正しく理解し継続できるようわかりやすく伝えることの重要性を改めて実感した。」と述べた。
ネパール 新型コロナウイルス対策に資する物資支援
◇実施場所: バグマティ州カトマンズ市/ルンビニ州ブトワル市◇実施期間: 2021 年5 月〜 7 月末
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成: AMDA ネパール支部及び関連病院
◇受益者数: AMDA ネパール支部関連病院及びプロジェクトに関係する地域住民とスタッフ
◇受益者の声:
「緊急事態にすぐに対応していただき感謝します」とAMDA ネパール支部長からお礼の電話があった。
◇事業内容:
ネパールでは2020 年1 月23 日に初めての感染者が確認されて以降、新型コロナウイルス感染者数は621,056 人、死亡者数は8,726 人(ネパール保健省、6 月20 日発表)。2021 年4 月末から第2 波が起き、政府の病院や私立病院は新型コロナウイルス対応病院となりましたが、ベッドや酸素が不足し、死者が相次ぎました。医療崩壊の危機に対し、保健省からAMDA ネパール支部の病院にも対応するよう指示があった。5月上旬にAMDA ネパール支部長からAMDA 本部に支援を求める電話があり、本部はすぐに応じた。
AMDA ネパール支部の病院のうち、AMDA ダマック病院とネパール子どもの病院は重症患者を受け入れる体制を整え、AMDA の支援でICU で必要な資材を購入することができた。更に、軽症で自宅隔離する職員や住民らにマスクや消毒液、パルスオキシメーターや体温計などを提供。
尚、AMDA ネパール支部は2020 年2 月、AMDA 本部からの依頼に対し、20,000 枚のマスクを準備、中国と日本に発送した。
ブータン王国 新型コロナウイルスに対応する支援
◇実施場所: ブータン王国◇実施期間: 2021 年7 月16 日〜 2021 年12 月
◇事業内容:
人口75 万人のブータン王国は、2020 年3 月に国内で最初の新型コロナウイルス感染者が報告されて以降、様々な感染防止対策を講じ、2021 年からはワクチン接種も積極的に実施することで感染拡大を防いでいた。しかしながら、今年6 月に入り感染者数の急増に加え、インドや中国などの近隣諸国でも感染者数が増加していることもあり、更なる感染拡大の脅威に直面していた(7 月15 日までの累計感染者数2,380 人(WHO 発表)) 。
ブータン政府は、急増する感染対応に必要な個人防護具が不足する事態を受け、かねてから医療支援などで交流のあったAMDA に物資支援を要請。AMDA はこの要請に応え、感染対応に必要とされる個人防護具の支援を決定した。その後、在東京ブータン王国名誉総領事館と連絡をとりながら、医療ガウン1,500 枚及び防護服220 枚を準備、7 月30 日総領事館が指定する送付先への発送を完了した。12 月にブータン王国首相特別顧問のペマ・ギャルポ様よりお礼状をいただいた。
マレーシア 農村地域における新型コロナワクチン接種プログラム支援
◇実施場所: マレーシア・サバ州ナバワン地区◇実施期間: 2021 年10 月〜 11 月2 日
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成: マーシーマレーシア(看護師1 人、ボランティアスタッフ5 人)
◇受益者数: 延べ367 人
◇事業内容:
10 月初旬、AMDA は協力団体であるマーシーマレーシアにコロナ禍における現地の状況について伺った。夏には新型コロナウイルス感染拡大による都市封鎖の影響で、生活に困窮する人たちが支援を求め「白旗」運動が盛んに行われていたものの、今は運動も収まり、感染者数もかなり減少しているという状況、同時に、ボルネオ島に位置するサバ州の農村地域で行われている「新型コロナワクチン接種プログラム」について紹介があり、AMDA はこのプログラムに対する支援を決定した。
他の州と比較すると貧困率の高いサバ州は、地域によって交通手段が限られ、会場まで行くことができないため、農村部に住む住民はワクチン接種を受けられず取り残される可能性もある。村によっては、ジャングルを3 時間ほど運転しなければならない地域もある。マーシーマレーシアは、サバ州保健福祉部が主導する農村地域ワクチン接種プログラムを支援するため、同州ナバワン地区に医療チーム(看護師1 人、ボランティアスタッフ5 人)を約1 か月間派遣し、同地区の20 カ所で367 回分のワクチン接種を実施。目標としていたサバ州の接種率が成人人口の80%に達したため、この支援活動は11 月2 日をもって終了した。
カンボジア 新型コロナウイルス対応 photo041
1チェンラ大学へ新型コロナウイルス対策資材提供
◇実施場所: 首都プノンペン◇実施時期: 2021 年4 月
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成: AMDA カンボジア支部、チェンラ大学
◇受益者数: 100 人
◇事業内容:
チェンラ大学がある地域で新型コロナウイルス蔓延を防止するため、フェイスマスク、アルコール、消毒ジェル、自動アルコールディスペンサーなどをチェンラ大学に提供した。
2新型コロナウイルスワクチンチームへのサポート
◇実施場所: オンラインなど◇実施時期: 2021 年6 月〜 7 月
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成: AMDA カンボジア支部
◇受益者数: 60 人以上
◇事業内容:
軍人ボランティアのワクチンチームとH.E Hun Many ボランティアチーム(フン・セン首相の息子H.E Hun Many が設立したチーム)へ支援をした。プノンペンで重症化リスクが高い方を中心に新型コロナウイルスワクチン接種を実施している軍用ワクチンチームに対し資材の提供、予防接種の技術、管理方法のトレーニングを支援した。トレーニングはZoom にて行われ、60 人が参加した。H.E Hun Many ボランティアチームに対し感染防止防護具、ミネラルウォーター、缶コーヒーなどを支援した。この活動は、チェンラ大学副学長のY.Lima 教授とチェンラ大学秘書課長の協力により行われた。また、この活動はカンボジア青年連合会(Union of Youth Federations of Cambodia)が運営し、成功を収めている。
3コンポンスプー州の新型コロナウイルス対策センターへの支援
◇実施場所: コンポンスプー州◇実施時期: 2021 年12 月
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成: AMDA カンボジア支部
◇受益者数
◇事業内容
この施設はコンポンスプー州病院の副院長であり、2005 年、2006 年にインドネシアで発生した津波災害の緊急支援に参加した経験もあり、AMDA カンボジア支部に長年携わっているLong Viseth 医師によって運営されている。感染対策防護具、アルコール消毒液、酸素マスク、ミネラルウォーター、缶コーヒーなど必要な資材の支援を行った。また、今回の活動には、AMDA カンボジア支部のプロジェクトに参加したことのあるMr. Khul Saroeun も参加している。
4チェンラ大学の学生ボランティアへのワークショップのサポート
◇実施場所: オンライン◇実施時期: 2022 年1 月
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成:
AMDA カンボジア支部、チェンラ大学、保健省関係者、国立病院関係者、学術関係者(登壇者)
◇受益者数: 100 人
◇事業内容:
AMDA カンボジア支部は、チェンラ大学(カンボジアの看護学校)と協力して、新型コロナウイルスの現在の状況における看護師の役割についてのワークショップを開催し約100 人の学生(会場30 人、Zoom 参加70 人)が参加した。保健省、国立病院、学術界から講師が参加し、看護師の新しい役割やマスクやフェイスシールドなどの感染防止防具を適切に使用する方法、新型コロナウイルス蔓延防止対策など、プレゼンテーションを行った。ワークショップ後、AMDA カンボジア支部は感染対策防護具を看護学生と大学に提供した。
これらの支援はAMDA インターナショナルや山一観光からの支援、また日本で集まった募金が含まれており、感謝状も届いている。