インド・ビハール州ブッダガヤ:お年寄りの家支援
◇実施場所: ビハール州・ブッダガヤ地区◇実施時期: 2022 年1 月〜 3 月
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成: AMDA 本部、お年寄りの家
◇受益者数(2021 年度): 延べ15 人
◇受益者の声:
「現在15 人のお年寄りが「お年寄りの家」に住んでいる。コロナ禍ではAMDA をはじめ、NGO やブッダガヤのお寺などが配布する食糧支援によって、「お年寄りの家」に住む人たちの食糧の一部を確保した。AMDA の支援によってお年寄りの方々に必要なものを提供できてとても嬉しい。心より感謝を申し上げたい。」
◇事業内容:
インド・ビハール州ブッダガヤにあるAMDA ピースクリニックの元職員であるヴェーダ氏はブッダガヤ郊外のシュリプール村で「お年寄りの家」を運営している。AMDA も井戸建設や食糧支援など、以前から継続的に「お年寄りの家」に対する支援を続けている。
地元の警察署や大学病院などから身寄りのないお年寄りがいると連絡を受けると、ヴェーダ氏はその人たちをオートリキシャー(地元住民の足として使用されている三輪バイク)で迎えに行き、「お年寄りの家」に連れてくる。この施設にはお年寄りや心身障がい者15 人ほどが暮らしている。日本にあるような設備の整った老人ホームとは違う上に、提供される食事も豆や野菜を中心とした質素なものである。コロナ禍ではAMDA をはじめ、NGO やブッダガヤのお寺などが配布する食糧支援によって、「お年寄りの家」に住む人たちの食糧の一部を確保されていた。2022 年1 月からAMDA は「お年寄りの家」の支援を始めた。お年寄りのお家で必要な食料品、燃料費用、衣料品、おむつ、医薬品、治療代、お葬式費用などを支援している。
フィリピン・街の生活を支える非正規労働者支援〜「あなたがヒーロー」キャンペーン〜
◇実施場所: マニラ首都圏マカティ市、ラグナ州◇実施日: 第1 弾 2021 年9 月13 日、 第2 弾 12 月8 日
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成:AMDA フィリピン支部、フィリピン産業医学会(PCOM)マカティ支部・ラグナ支部、ロータリークラブ マニラ101など
◇受益者数: 第1 弾 125 人、第2 弾 100 人
◇受益者の声:
・「自分たちがしている仕事は大切だし、感謝されている、と感じました。」
・「この感染対策セットはとても便利だし役立ちます。」
・「私たちのことを覚えてくれていてありがとう。今回提供いただいて本当に幸せです。」
◇事業内容
コロナ禍においてフィリピンの非正規労働者とその家族の多くは衛生環境が悪く、混み合う場所で仕事をし、医療機関に行けない。加えて、日銭暮らしのため、都市封鎖や経済の混乱により極度の貧困に陥るリスクと常に隣り合わせの状況にある。実はこのような生活を送る非正規労働者が労働市場の大部分を占めている。AMDA フィリピン支部は協力団体とともに非正規労働者へ「あなたたちを見放していません。いつもありがとう。あなた方がヒーローです。」というメッセージを伝えるキャンペーンを2 度実施した。
特に都市部の貧困地域に暮らす非正規労働者は、新型コロナウイルス感染症やその症状、感染症対策についての正しい知識を持っておらず、彼らが仕事を継続できたとしても、個人防護具の確保や清潔な手洗い場の利用は難しい。そのため、第1 弾として9 月13 日、フィリピン産業医学会(PCOM)マカティ支部らの協力のもと、AMDA フィリピン支部はマニラ首都圏マカティ市を通行する非正規労働者125 人に感染対策セット(手指消毒液やマスク、ポカリスエット飲料1 本)と感染対策情報のチラシを手渡した。
そしてクリスマスシーズンの12 月8 日、同支部は第2 弾としてマカティ市に加え、マニラ首都圏の南東に位置するラグナの2 カ所で非正規労働者、特に三輪駆動車運転手への支援を実施。PCOM マカティ支部・ラグナ支部やロータリークラブ マニラ101 らと協力し、パスタやマスク、手指消毒液などを合計100 人の方に提供した。
ナバロAMDA フィリピン支部長は「非正規労働者はコロナ禍において弱い立場に置かれており、健康を取るか、生活の糧を取るかという選択に迫られています。AMDA フィリピン支部とPCOM をはじめとした民間団体は非正規労働者が庇護の対象であることを認識し、彼らへの支援を行いました。コロナ禍においても、非正規労働者は本当に私たちの生活に欠かせない人たちでケアが必要です。」と述べた。