AMDA副理事長 難波 妙
4 月3 日、台湾東部の花蓮県近海を震源とするマグニチュード7.7 の大地震が発生しました。この災害に対して、AMDA は発災直後から台湾衛生省(保健省)やAMDA台湾支部と連携し、日本からの支援派遣を視野に入れて協議を進めていましたが、台湾側の迅速な対応を踏まえ、日本からの派遣は見送ることとなりました。
しかし、これまでの活動を通じて築いてきた台湾との協力関係に基づき、相互扶助の精神の下で、何か力になりたいと台湾側に伝えました。その結果、元台湾医師会会長から台北駐日経済文化代表処を通じた募金が提案されました。これを受けて、4 月18 日、台北駐日経済文化代表処の政務部部長、傅国華様に被災者へのお見舞いとともに支援金をお渡しいたしました。
傅国華様から、1999 年の台湾地震で2,400 名以上が犠牲となったことに比べ、今回の同規模の地震で死者数が18 名に留まった背景には、防災・減災に対する政策と個人の意識の向上と努力があったと伺いました。台湾と日本は、これからもお互いの深い友好関係を基盤に被災経験を共有し、さらなる災害対応に活かしていかなければならないと確認しました。