AMDAボランティアセンター事務局長 竹谷 和子
10月18日、昨年度から連携を進めているスリランカ国民統一と和解委員会(The Office for National Unity and Reconciliation: ONUR)で、AMDAとONURの提携に関する会議が開催され、MOU調印式が開かれました。ONURは、クマーラトゥンガ前大統領が委員長を務め、スリランカ政府による平和構築活動を運営する委員会です。
スリランカは多様な民族や宗教、言語が共存している国です。紛争が終わった現在のスリランカに必要なことは、異なるアイデンティティによる「差異」を正しく理解し合うことです。そのためには、民族・宗教間の和解が現在のスリランカには欠かせません。その状況の中で、ONURはシンハラ・タミル・ムスリム・キリスト教徒の子どもたちを集め、スリランカ独自の平和構築プログラムを提供しています。
AMDAもスリランカ内戦終了後2011年からAMDAスリランカ平和構築プログラムを継続して実施し、シンハラ・タミル・ムスリムそれに日本から同世代の学生達も参加し交流プログラムを行っています。
当初よりONURはAMDAの「相互扶助」の理念や事業に強く賛同してくれていました。また同時に、ONURのプログラムはAMDAスリランカ平和構築プログラムと理念的にも内容的にも共通する点が多いことから、プログラムをお互い協力して進めていこうという提案がありました。そうした過程を踏まえて、今回AMDAとONURのMOUの調印に至りました。ONURとの調印式には、AMDA菅波代表をはじめ、AMDAスリランカ・サマラゲ支部長、ONUR事務局長らが出席しました。