2018年新春のごあいさつ(2018/01発行ジャーナル冬号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

2018年新春のごあいさつ(2018/01発行ジャーナル冬号)

AMDAグループ代表 菅波茂

「平和とは今日の家族の生活と明日の家族の希望が実現できる状況である。これを妨げるのが紛争、災害と貧困である」とのAMDAの平和の定義に従って、本年も活動を続けます。その活動の三原則は「開かれた相互扶助」、「パートナーシップ」と「ローカルイニシアチブ」です。

2018年1月27日から2日間、マレーシアの首都クアランプールで2018年AMDAインターナショナルアジア会議を開催します。協力関係にある外部の団体からもたくさんの方々に参加していただき2018年の活動方針と内容について叡智を集めて討議します。上記の三原則を大前提とした、「世界平和パートナーシップ(GPSP)」構想の平和構築、健康増進、教育支援そして生活支援の4分野における実施すべきプログラムとプロジェクトを確認します。内容は後日報告をさせていただきます。

特に注目していただきたいのは、2017年5月頃からミャンマーからバングラデシュに流入して大きな国際問題になっているロヒンギャ難民支援医療プロジェクトを1年間実施することが正式に決まったことです。実質的にはAMDAバングラデシュ支部が10月の現地調査に基づいて11月から医療チームを派遣して活動を始めました。日本からも11月に看護師1名を調査派遣し、12月に医師1名を派遣しました。今後も定期的に医療スタッフを派遣します。日本とバングラデシュ支部から構成される医療チームをベースに、ネパール支部やインドネシア支部など各支部の医療スタッフに加えて、外部の意欲と能力がすぐれた協力団体が参加する「GPSP多国籍医師団」として活動をします。

気候変動による災害が世界的に多発しています。「救える命があればどこまでも」のスローガンのもとに「GPSP多国籍医師団」を編成して随時派遣をします。その派遣の母体となる「世界災害医療プラットフォーム(国+医師会+NGO/NPO+大学+企業の5者連携)」の構築を数年前から進めています。なお、日本版である「AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム」も4年前から準備を進めています。お陰様で対応能力も向上してきています。

AMDAの「救える命があればどこまでも」の挑戦に対して皆様のご理解とご支援に感謝するとともに、本年もよろしくお願い申し上げます。