記者会見で復興に意欲を燃やす西村町長
(左から3人目)
熊本地震から約1年半―。被災地の熊本県益城町の西村博則町長が10月31日、AMDA本部(岡山市北区伊福町)を訪れ、医師や看護師らの緊急支援活動のお礼を述べるとともに「復興はこれからが本番。全力で取り組んでいきたい」と意欲を示しました。
西村町長は、出迎えたAMDAの難波妙理事と笑顔でがっちり握手。再会を喜び合った後、記者会見に臨み、「4月16日の本震直後、私の人生はこれで終わったと感じた。と同時に、怒りと絶望感に襲われた。町民も同じ考えだった」と振り返りました。
さらに「AMDAの存在は辛い私の心の支えとなった。生きる希望を頂いた」と述べ、「災害はいつ、どこでも起きる。備えの大切さを全国に訴えていくのが私たちの役割であり、恩返しにつながる」と強調しました。
続いて、町長は総社市秦のサントピア岡山総社で、片岡聡一市長から義援金を受け取りました。
同町長によると、被害が大きかった家屋の99%の解体を終えて更地となっています。各地域には順次、まちづくり協議会も設立していますが、町の再建には今後、約1,500億円が必要で、資金の確保が最大の課題となっています。
益城町職員に鍼灸治療
熊本県益城町では、2016年4月、震度7の前震、本震が相次いで発生。家屋約3千棟が全壊し、最大で1万6050人が避難する甚大な被害を受けました。AMDAは避難所となった広安小学校に救護所を開設するなどして総社市と合同で活動し、町総合体育館避難所が閉鎖した10月末に当面の活動を終了しました。現在は過労で疲れが蓄積している町職員の鍼灸治療に取り組んでいます。