AMDA中学高校生が活躍(2017/10発行ジャーナル秋号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA中学高校生が活躍(2017/10発行ジャーナル秋号)

スリランカで平和構築プログラム


最後の別れを惜しむAMDA高校生

2011年から始まった異なった宗教、民族の生徒たちが交流するスリランカの「平和構築プログラム」が今年も8月5日から3日間、開催されました。悲しい内戦の歴史を乗り越え、次世代の意識改革を大きな目標としており、2013年からは日本人生徒も参加、AMDAの理念である“多様性の共存”を学ぶプログラムとなっています。

2017年度の開催地は、スリランカ中部のマータレという山間部の町で、参加したのは、マータレ、キリノッチ、トリンコマリーの3地域の生徒と、AMDA中学高校生会のメンバーら総勢76人でした。

スポーツ・アート・カルチャープログラムでは、学校も性別も宗教も言語も関係ない混合チーム単位で競い合い、チーム対抗の様々なアクティビティーに取り組みました。こうした中でチームの団結が生まれ、協力し合って一つのものを作り上げていく喜びを味わい、何よりお互いを理解することができました。2日目夜のキャンプファイアーも夜が更けるまで盛り上がりました。

寝食を共にして過ごす3日間が終わるとお別れの時です。仲良くなった友達と最後の時間を惜しんで言葉を交わして抱き合い、瞳から涙があふれていました。生徒たちの顔は過去に起こった悲劇は繰り返さない、宗教や民族、言葉が違っても仲良くできるという自信で、顔が輝いているように見えました。

平和な社会はすべての人々の願いです。 AMDAは次世代を担う一人でも多くの生徒が平和について考えるきっかけとなるよう、継続してこのプログラムに取り組んでいきます。

高知県黒潮町の中高生と交流


AMDAと黒潮町が南海トラフ地震に備え2015年2月に連携協力協定を締結したのがきっかけで、今回黒潮町入野の大方高校を会場に防災教育交流会が実現。AMDA中学高校生会の代表3人が7月29日、高知県黒潮町を訪れました。

交流会では、大方中学が「犠牲者ゼロを目指す」をテーマに、1年生の時から色々な場面を想定した防災教育について発表。佐賀中学が「つながりはぬくもり」のタイトルで、保育園と小学校、中学校合同の訓練について、またテレビ電話を通じてメキシコの中学生との合同津波避難を実施したことを紹介。大方高校は「高校生から広げる防災」をテーマに、保育園児から高校生までが訓練を通し助け合う必要性を発表しました。そして、AMDA中学高校生会は、東日本大震災を訪問時の話を紹介し、大震災で学んだことを今後に生かす重要性を語りました。

交流会に参加したAMDA中学高校生会のメンバーは、今回の交流活動について「黒潮町の防災訓練は危機感にあふれ、すごいと思った」「私たちも二次災害にも備えた真剣な取り組みが必要と感じた」と感想を話しました。

防災ボランティアリーダー研修で体験発表


発表するAMDA中学高校生会メンバー

岡山県内の高校生を対象にした「地域防災ボランティアリーダー研修」(県教委主催)が8月1日、岡山市南区の岡山芳泉高校で開かれ、AMDA中学高校生が体験発表をしました。

AMDAのユニフォーム姿のメンバー6人(男性2人、女性4人)は、AMDAの活動理念である「相互扶助」「多様性の共存」「援助の3原則」について説明。続いて、AMDA中学高校生会の活動紹介、スリランカ平和構築プロゲラムヘの参加体験他、東日本大震災募金活動や絆コンサート、ボランティアバスによる現地の人たちとの対話、復興グルメF−1大会の手伝いなど、数多くの取り組みを紹介しました。

南海トラフ地震についても触れ「防災は目をそむけてはならない課題」と強調。「AMDAには“困った時はお互い様”という言葉があります。有事の際はこの相互扶助の精神でみんなで乗り越えましょう」と呼び掛けました。