長期事業―インド ブッダガヤAMDAピース・クリニック(2016/1発行ジャーナル冬号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

長期事業―インド ブッダガヤAMDAピース・クリニック(2016/1発行ジャーナル冬号)


記念式典にご参加いただいた方々

2009年に開院したAMDAピース・クリニックは、インド、ビハール州ブッダガヤにあります。この地は仏教の聖地として知られ、世界遺産の大仏塔を中心に各国の仏教寺院が立ち並んでいます。同クリニックは仏教施設しか建設が許可されない地域にあることから、岡山市の太生山一心寺様のご協力のもと。お寺付属の病院として慈善事業を行う信託財団を設立して運営しています。

開院当初はアーユルーベーダーを中心とした診療を行っていましたが、インドの最貧州といわれる同州では自宅出産が多いことから、2014年10月、母子保健に特化した活動に転換しました。現在は現地看護師、ローカルアシスタント、事務局スタッフ計3名を中心に、地域の妊産婦の自宅を毎日訪問し、栄養と保健の指導を無料で行っています。加えて第2、4日曜日には、地元の経験豊富な産婦人科医による妊婦健診を1回20ルピー(約40円)で行っています。これまで72名の母親が同クリニックに登録し、現在も50名の母親が利用しています。第1子に続きクリニックで第2子の出産を迎える妊婦もいます。


現地での母子保健事業の様子


台湾IHAとの合同無料歯科治療

さらに2015年10月2日から2日間、地元ロータリークラブやライオンズクラブのご協力のもと、台湾1HA(International Health Action)と合同で、無料の歯科診療を実施。台湾から派遣された歯科医師、歯科衛生士、調整員は、同クリニックのスタッフ、地元の歯科医、AMDA本部職員とともに、クリニック利用者を含む大人と子どもを診察し、100人以上の子ども達に歯科衛生教育を行いました。この経験を踏まえ、2016年1月からは、月1回の歯科検診を予定しています。

AMDAピースクリニック開院7周年記念式典を挙行


お年寄りの施設に毛布を寄贈する菅波代表

2015年11月30日、同クリニックの開院7周年記念式典が行われました。クリニックに隣接する太生山一心寺インド分院で行われた式典には、岡山市の妙楽寺ご住職の北山考治様、太生山一心寺ご住職の中島妙江様を中心に、AMDAグループ菅波代表、AMDAインドのアーユルベーダー専門医ミナクシ先生、AMDA本部職員に加え、一心寺ご信徒の皆さまや地元関係者が参加しました。

北山ご住職は、挨拶の中で「愍(みん)衆生(しゅじょう)故(こ)、生(しょう)此(し)人間(にんげん)」(民衆を愍(あわれ)むが故に此の人間に生まれたり)というご自身が一番好きなお経の中の言葉を紹介されました。

式典終了後には近隣のお年寄りの施設や、スジャータ村の孤児院の子ども達70名に毛布を寄贈しました。