おかやま国際塾5期生 ベトナム研修へ
ホーチミン師範大学にて
おかやま国際塾第5期生3人は、6月7日の開講式から、約2カ月にわたって岡山での準備、研修を行い、8月18日から25日の8日間の日程で、ベトナムでの海外研修終えて帰国しました。
5年目となる2015年は、ベトナム戦争終結から40年、第二次世界大戦終結から70年となる節目の年。そこで今年度のテーマを「平和のために自分たちの立場でできることは何か」として、プログラムの組み立てを行いました。
事前に、ベトナムの文化、歴史、ベトナム戦争について学びつつ、現地の学生と直接連絡を取りながら、具体的な海外研修の内容を調整しました。
そして集大成として8月18日から始まった現地研修。前半の4日間は、バリア＝ブンタウ大学の学生とともに活動。現地企業で働く日本人の訪問やボランティア活動などを行いました。さらに今回のテーマ“戦争と平和”についても、両国の学生が率直な意見を交換し、理解を深めあうことができました。
企業訪問の様子
後半の4日間は、ホーチミン師範大学の学生とともに活動。ベトナム戦争で、枯葉剤の影響を受けた子どもたちが生活する病院を訪問し、子供たちと交流することができました。また戦争証跡博物館やツチトンネルなどを訪れ、戦争がもたらす悲惨さを目の当たりにして大きな衝撃を受けました。ホーチミン大学では国際塾5期生3名がプレゼンテーションを実施し、「自分たちが考える平和とは何か」「それを実現するには、自分たちにが出来るか」などについて、現地の大学生と話し合いました。
8日間の研修を通じて、塾生3名は日本で調べただけでは決してわからなかったベトナムの姿を肌で感じ、多くの出会いと学びに満ちた、充実した一週間を過ごしました。
なお、国際塾5期生による報告会を11月に開催する予定です。
【派遣者一覧】
岡山大学 法学部3年 橋本 梨加
岡山大学 法学部2年 本間 祐輝
岡山大学 工学部1年 玄馬 之善
AMDA職員（米看護師）岩本 智子(引率）
おかやま国際塾とは：岡山県内の大学生を対象に、AMDAと岡山大学教員が共同で運営する「おかやま国際塾」実行委員会(委員長・菅波茂)で運営されるグローバル人財育成事業です。海外研修を踏まえた研修内容の企画、立案および実施のすべての段階を学生自らが行うことで、国際貢献活動への理解を深めかつ企画および管理能力を身につけ、社会のグローバル化に対応できる人財を養成することを目的として実施しています。2011年度からスタートした本プログラムでは、これまでにモンゴル、インドネシア、スリランカ、フィリピンでの海外研修を実施してきました。
ルワンダ人医師招へい 学校保健研修
岡山医療センターでの研修の様子
8月17日から10月19日の約2か月の日程で、ルワンダよりカリオペ・シンバ・アキンティジェ医師（ルワンダ政府保健省付属公立病院 ミビリジ郡病院長）を招へいし、岡山県内各所でので研修を行いました。
この研修は、ルワンダ国内の児童と幼児の健康状態の改善や、健康保持増進することを大きな目的としています。このための、具体的な取り組みとして学校教育現場での健康診断を継続的、かつ定期的に行うことが必要不可欠と考えます。カリオペ医師の日本での研修を通じて包括的な学校保健の取り組みがルワンダ国内で取り入れられるよう、ルワンダ政府に働きかけることも目的の1つとしています。
最初の1か月間の日本語研修を終え、9月14日からは岡山大学大学院環境生命科学研究科を中心に、岡山済生会総合病院や岡山県、岡山市、総社市の保健行政機関、小学校など、日本で行われている児童や幼児健康診断の取り組みについての聞き取り、実際の健康診断の見学、小児科の医療施設訪問等を行いました。
帰国後は、他のNPOとも連携を行いながら、ルワンダ国内に日本の学校保健制度や健康診断をどのように取り入れていくか、実現に向けて具体的な計画を立て、進めていく予定です。
本事業は、岡山県国際貢献ローカル・トゥ・ローカル技術移転事業の対象事業です。
東北学生ボランティア
漁業ボランティアを体験する大学生ら
8月21日から25日の日程で岡山経済同友会が主催する東北ボランティアバスが運行されました。第5回目となるこの企画には、岡山県内の大学生ら約40人が参加し、AMDAは事前のスケジュール調整から、現地岩手県大槌町でのボランティア受け入れを担当しました。被災地ではボランティア活動や研修を行い、学生らはひとまわり大きくなって帰岡しました。このほかにも、8月には岡山県教育庁企画として高校生ら9名、9月には岡山県立大学企画として16名の大学生の研修企画および現地受入などを行いました。