救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

スリランカ豪雨復興支援活動(2026/04発行ジャーナル春号)

祖母井 利昭

 2025 年11 月下旬に上陸したサイクロンにより、スリランカでは国土の約2割が浸水し、約170 万人が被災しました。1 月中旬になっても生活や地域機能の回復が十分に進んでいないエリアが残されていたため、AMDA スリランカ支部からの要請で日本から医師1 名、調整員1 名、インドから医師1 名を派遣。復興への移行期に焦点を当てた支援活動を行うことになりました。

 1 月18 日から20 日にかけて、コロンボ近郊にて、医療・食糧支援に加え、教育支援を実施しました。医療系大学IIHS(International Institute of HealthSciences)にて、災害対応能力の向上を目的とした集中講義を行いました。その翌日には学生を伴って被害が甚大であったコロンナワ地域のマタニティクリニックや保健事務所を訪問。約70 人の母子に対して食糧や寝具、玩具を提供し、保健局には文具を寄贈しました。

 21 日から23 日は、地滑り等の被害が深刻であった標高1,800m 超のヌワラエリヤへ移動。医学生ならびに国内最大のNGO として知られるSarvodayaとともに避難所の寺院で支援活動を行いました。414 人もの人が、プライバシーのない寒さも残る空間で避難生活を続けている状況を確認しました。また基幹病院や保健局を訪問し、復興に向けた課題の共有と提言を行いました。

 24 日以降は再びコロンボ近郊に戻り、別のNGO と災害支援セミナーを共催。その後、Sarvodaya 本部、保健省、国連機関、日本大使館を訪問し、今回の活動を報告しました。活動中、AMDA の指導を受けた学生が、調査シートを利用して、被災者が置かれている困難な状況を調査し、診察を手伝いました。

 日頃からAMDA をご支援下さっている皆様からのご寄付により、食事や医療支援にとどまらない、“ 支援の鎖”を次の世代につなぐことができました。また日本からの熱意とともに、被災時における今後の改善点を、提言という形でしっかりと現地に申し送ることができました。タクシーの運転手の方に、「スリランカを助けに来てくれた日本人をお乗せして誇りに思う」と言っていただいたほか、行く先々で、「日本人は勤勉でまじめな国民だと知っている」という言葉を耳にしました。この期待を裏切らないようあり続けたいと強く思いました。