フィリピン台風30号被災者に対する緊急・復興医療支援活動
フィリピン台風30号被災者に対する緊急・復興医療支援活動
2013年11月8日に、台風30号がフィリピン南部の島々に上陸し、死者6,300人、負傷者28,689人、行方不明者1,061人、約1,607万人、342万世帯が被災し、家屋の被害が114万件を超える、大きな被害をもたらしました。(フィリピン国家災害対策本部2014年4月17日発表)
この状況を受けてAMDAでは、緊急支援活動として医療チームの派遣を実施。2013年12月末までで、のべ8か国25人のスタッフを派遣し、レイテ島、サマール島、ボホール島、パナイ島、ネグロス島、セブ島などで医療を中心とした様々な支援活動を実施しました。2014年1月からは復興支援活動として、被災地の協力機関と連携をしながら、支援活動を継続しています。
フィリピン台風30号復興支援会議を開催 〜南海トラフ地震にそなえて〜
福山市医師会との合同シンポジウムの様子 |
被災したレイテ島タクロバン市と姉妹都市の関係にある福山市生涯学習プラザを会場に、4月26日、福山市医師会と合同で「フィリピン台風30号復興支援会議〜南海トラフ地震にそなえて〜」を開催し、約100人が参加しました。被災地レイテ島の医師会長が登壇し、被災地の現状などを報告。さらに広島県教育委員会など5団体からの支援活動報告をうけ、今後発生を懸念されている南海トラフ地震をはじめとする大災害への備えや、今後の復興支援の在り方などを、話し合うことができました。
無料巡回診療活動の実施
巡回診療の様子 |
復興支援の一つとして、被災地の地元協力機関の一つであるフィリピンレイテ島のレイテ医師会と合同で定期的な無料巡回診療を実施しています。これまでに3回が開催されました。3月30日はタクロバン市サンホゼ地区、4月13日はカリガラ町サンマテオ地区、5月8日はタクロバン市タナウアン地区で巡回診療を実施、3月30日には診療のほかに、子どもたちへのおかゆの炊き出しも行いました。これまでの3回の巡回診療ではのべ755人を診察。成人患者では上気道感染症、高血圧、尿路感染症、関節リウマチなどが多く、小児患者ではウイルス性上気道炎、皮膚疾患などが見られました。また4月の開催では女性を対象に子宮がん、乳がん検診も実施され、検診を受けた女性患者からは多くの感謝の言葉が寄せられました。