インドネシアスラウェシ島マナド市洪水 緊急医療支援活動
医療保健施設で実施した無料診療の様子 |
インドネシアスラウェシ島にある北スラウェシ州の州都マナド市で1月12日から15日にかけて極度の大雨の影響により洪水や土砂崩れが発生し、深刻な被害がでる事態となりました。発生した洪水と土砂崩れは8つの市に及び、この洪水による被害は死者19人、総被災者数は9万人、被害総額は推定1兆8700億ルピア(約162億円)に上ると試算されました。(インドネシア国家災害対策庁:BNPB1月19日発表)この状況を受け、AMDAはAMDAインドネシア医療チームを被災地に派遣することを決定。チームは1月22日に、準備した医薬品や支援物資とともに、被害地テルナテ村に向かいました。
テルナテ村は、被害が最も大きかった地域の一つで、死者こそいないものの、家屋3棟が全壊、被害の大きいもの小さいもの含め284棟が被害を受け、1,000家族以上3589名が避難施設での生活を余儀なくされていました。AMDA医療チームは冠水した道路を徒歩で、活動拠点となる医療保健施設へ移動しました。
巡回診療では、約200人を診察することができました。主な疾患は、腹痛・発熱・頭痛・皮膚掻痒。その他にも、インスタントラーメン・飲料水・石鹸などの支援物資を配布することができました。
さらに23日には、マナド国立中学校の卒業生有志とともに、被災地の一つであるティカラ・ダラム地域を訪れ、飲料水・米・古着などの支援物資を配布しました。住民たちからは、「こんな小さい通りの奥まで支援が来てくれたのは初めてです。本当に感謝しています。」など感謝の言葉をいただきました。