AMDA 理事長 佐藤 拓史

日頃よりAMDAの活動に温かいご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
昨年も世界各地で自然災害が相次ぎ、多くの人々が突然、厳しい状況に置かれる一年となりました。そのような中でAMDA は、「今、必要とされている医療を必要な人へ届ける」という原点を忘れることなく、現地の仲間たちと手を携えながら活動を続けてまいりました。
昨年3 月のミャンマー大地震では、発災直後より現地ネットワークと連携し、医療・生活支援を中心とした緊急支援活動を実施しました。10 月にはフィリピンのセブ島およびミンダナオ島での地震、11 月には台風26 号による広範な洪水被害、12 月にはインドネシア・スマトラ島での豪雨被害に対応し、被災地の状況に応じて生活支援や地域保健、感染症対策を重視した支援を行いました。また、ウクライナ、インド、アフガニスタンなどにおいても、継続的な支援活動を続けております。
AMDA は、平時からの医療人材育成にも力を入れています。私自身も医師として、モンゴルやネパールにおいて現地医師を対象に内視鏡診断・治療の技術指導を行ってきました。医療人材育成は、現地医療が将来にわたり自立的に発展するための重要な基盤だと考えています。
こうした活動は、岡山をはじめ日本各地から応援してくださる多くの方々の支えがあってこそ成り立っています。皆さまの想いに、改めて心から感謝いたします。
また昨年は、公益財団法人大原芸術財団と包括連携協定を締結しました。医療・人道支援と文化・芸術という、それぞれの分野が持つ特性を活かし、人々の心と命の双方に向き合う新しい社会貢献のかたちを、岡山から創り出していきたいと考えています。

新しい年もAMDA は、多国籍・多文化協力のもと、緊急医療支援にとどまらず、地域に根ざした医療、人材育成、そして災害に強い社会づくりに取り組んでまいります。支援する側、される側という立場を越え、共に学び、共に歩んでいく関係を大切にしながら、着実に前へ進んでいきたいと考えています。
世界には今も支援を必要とする人々がいます。そして同時に、何かできることはないかと願う人々もいます。AMDA は、その思いをつなぐ架け橋であり続けたいと願っています。
本年も引き続き、皆さまのご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。皆さまにとって、この一年が健康と希望に満ちたものとなりますよう祈念しております。