フィリピンルソン島台風洪水 緊急医療支援活動
支援物資を配布するAMDA医療スタッフら |
フィリピン北部・首都マニラのあるルソン島で、台風と季節風の影響により、2013年8月17日から20日にかけて大雨が続き、洪水被害が発生しました。死者25名、負傷者30名、行方不明者3名、被害地域は18州37市155自治体にのぼり、被災者数は292万9766名を数えました。(フィリピン国家災害対策本部発表)
この被害状況を受け、AMDA本部はフィリピン軍(the Armed Force of Philippines)と協働で、緊急医療支援を行うことを決定し、8月24日に看護師1名、調整員1名を派遣しました。
洪水被害が大きく、浸水状態が続いているブラカン(Bulakan)州ハゴノイ(Hagonoy)市タンポック(Tampok)村の教会で、無料診療を実施し、のべ210人を診察しました。主な疾患としては、風邪などの上気道感染、皮膚疾患などで、必要に応じて医薬品を処方しました。また、タンポック村を含む4つの村で支援物資の配布も行いました。支援物資としては、米2キロ、ペットボトルの水2本、缶詰3個、インスタント袋麺、インスタントカップ麺、クラッカー各1個、インスタントコーヒー(5杯分)を一袋とし1009名分を、フィリピン軍や地元の団体の協力をえて配布しました。
住民からは、「こんなにたくさんの支援物資をもらったのははじめて。」「早く子供に食べさせたい。」「医療支援は初めて行われた。本当にありがとう。」と感謝の言葉が聞かれました。
■派遣者
山 希:AMDA職員、看護師
古谷 ミラソル:調整員、岡山倉敷フィリピーノサークル所属