2010年度AMDAモンゴル国第一次眼科医療奉仕団
国立モンゴル第三病院での手術 |
ウランバートル市内眼鏡店での子どもの検眼 |
講義する内田めがね技術コンサルタント |
6月23日から7月1日の日程で、アムダはモンゴルの首都ウランバートルに『AMDAモンゴル国第一次眼科医療奉仕団』を派遣しました。現地検眼師の技術向上に貢献すべく座学、実技講習を含む6日間のセミナーをモンゴル眼科協会とともに開催しました。講師には、これまで国内外で検眼師育成に豊富な経験をお持ちである、めがね技術コンサルタントの内田豪先生をお迎えし、モンゴル母子健康センター等、現地医療機関や検眼設備の整った眼鏡店で検眼や眼鏡の調整に関する指導を行いました。
モンゴル国内で活躍する眼科医、看護師等総勢120名がこのセミナーを受講しました。地方からの参加者の中にはカザフスタンとの国境であるバヤンウルギー県、中国との国境である南ゴビ県からの参加者あり、必死に受講する姿勢に「時間を無駄にしない熱心な姿勢は見事であった」と内田先生も感動されていました。
モンゴル統計局2009年度によるとモンゴル国全人口の30%強が14歳未満となっていて、その子どもの視力に関する検眼を含むフォローがかなり難しい環境であることを多くの眼科医が認識しており、何とか自分たちの努力と研鑽で解決しようとしています。来年もこのセミナーを是非続けてほしいという強い要望が参加者多くからありました。
この他、アムダは70年以上経った今も決してモンゴルの人々の記憶から消えることのないハルハ戦争(所謂ノモハン事件)の被験者及び関係者を対象として、国立モンゴル第三病院で白内障の手術を行いました。これは2006年にウランバートルで開催された『アムダ医療と魂のプログラム』(ASMP)に引き続くもので、過去の悲劇から学び、今後の平和の実現に活かすことを目的としています。
今回は、24名の高齢者に無償で白内障手術を提供しました。大韓航空と日本アルコンのご協力とご支援により、白内障手術に必要な眼内レンズやそのほか医療消耗品をモンゴル眼科協会に寄付することができました。両社のご協力に深謝いたします。
尚、8月21日からは、今回の白内障手術を受けた患者さんの術後検診と検眼師セミナー受講者による小学生の視力検査ならびに2010年度のASMP慰霊祭が開催される予定です。