「AMDA国際医科大学inネパール」構想とラム・バラン・ヤダブ大統領表敬(2009/2発行ジャーナル2月冬号掲載) – AMDA(アムダ)
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「AMDA国際医科大学inネパール」構想とラム・バラン・ヤダブ大統領表敬(2009/2発行ジャーナル2月冬号掲載)

「AMDA国際医科大学inネパール」構想とラム・バラン・ヤダブ大統領表敬

AMDAグループ代表   菅波 茂


ラム・バラン・ヤダブ大統領を表敬

レグミAMDAネパール支部長、ラム・バラン・ヤダブ大統領、
菅波茂AMDAグループ代表(右から)

水野達夫特命全権大使、小林麻衣子AMDA社会開発機構、
菅波代表、江口AMDA兵庫県支部長(左から)

 1月15日にラム・バラン・ヤダブ大統領を表敬しました。その席で3つのことを述べました。一つは、2008年8月に発生したネパール・スンサリ郡の大洪水緊急医療支援に派遣されたAMDA医療チームの活動現場に、慰問に来ていただいたことに対する感謝をしました。二つは、AMDAネパール子ども病院が成功裏に10周年を迎えることができたこと、その象徴として2万人目の出産を報告しました。三つは、AMDAネパール子ども病院事業だけでなく、ダマック市にあるAMDA病院事業などの実績に基づいた「AMDA国際医科大学inネパール」構想を紹介しました。大統領から「それは私にとっても喜びである。今後もネパールの人たちを助けて欲しい」とのお言葉をいただきました。ちなみに、大統領はAMDAが1992年にダマック市でブータン難民救援医療活動を実施した時の保健大臣でした。AMDAのことを熟知されていました。
 引き続いて、AMDAネパール支部執行部と会議をしました。全員一致のもとに「AMDA国際医科大学inネパール」構想の実現が決定されました。この医科大学は、AMDAネパール支部のみならずAMDAインターナショナルとしての象徴になります。場所をカトマンズ、ブドワール、ダマックのいずれにするのか。予算をどうするのか。教職員を、あるいは医学生の募集をどうするのか。解決すべき課題が数多くあります。3ヵ月ぐらいかけて、AMDAネパール支部が計画書を策定する予定です。世界初のNGO医科大学を目指します。
ネパールは世界の最貧国の一国です。医療状況も非常に遅れています。反対に、日本は平均寿命世界一です。日本の大学の医学部や看護学部との連携を考えています。一方的に最先端の見識や技術力を提供するだけではなく、若い医師、医学生や看護学生が現地で医療の原点を再発見することになると思います。IT技術を応用した遠隔医療による支援体制も新しい視点です。更に、AMDA各国支部を含めた国際社会からの支援も考えています。それはAMDA相互扶助ネットワークの一層の拡充を意味します。皆さまのご理解とご支援をお願い申し上げます。