インド・ブッダガヤ洪水緊急支援活動(2025/10発行ジャーナル秋号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

インド・ブッダガヤ洪水緊急支援活動(2025/10発行ジャーナル秋号)

岩尾 智子

 8 月 22 日、インド・ブッダガヤ郊外を流れるファルグ川が氾濫し、川沿いの村では家屋の多くが全半壊する甚大な被害が発生しました。これを受け、現地で母子保健事業を行う AMDA は 26 日から被災地の調査を開始。食糧支援に対するニーズが高く、衛生面における課題が露見したため、支援を決定しました。

 9 月 8 日、被害の大きかったゴンガリア村で、75 世帯を対象に一週間分の食糧を配布し、住人に対して、煮沸の重要性など、安全な飲料水の確保について説明しました。

 村民の一人は、「冬が到来する前に早く家の修繕を進めたい。被災してから出稼ぎに行き、食料品や修理用資材の購入を繰り返しているが、おかげさまで浮いた食費を資材に回せることになった。出稼ぎに行く必要もなくなったため、家の修理に専念できる」と語りました。

 12 日には、ゴンガリア村とバタスプール村に住む、約 600 人に蚊帳、生理用ナプキン、ビスケットを配布しました。蚊帳は、洪水以降、蚊の増加が見られたことから、デング熱やマラリア等の流行に配慮して提供されました。一方、洪水で生理用品を流されてしまった女性たちは、古布で対応せざるを得ず、以前から使用していたナプキンを必要としていました。

 AMDA は、今後も被災地の状況を注視していきます。