AMDAカンボジア2018年度活動報告(後援:(株) 山一観光)
【文責】シエン・リティ医師(AMDAカンボジア支部長)
AMDAカンボジアは、前年度に引き続き、国内において主に3つのプロジェクトを実施しました。
【その1:HIV/エイズ、性感染症関連プロジェクト】
各種キャンペーンや青少年フォーラムを通じて、HIV/エイズ予防を目的とした若者向けのワークショップやトレーニングを実施しました。
●HIV/エイズ啓発プロジェクト:
(株)山一観光とAMDA本部がスポンサーとなり、HIV/エイズに関する情報を流布したり、教育やコミュニケーション用ツールの開発を行ったりしました。その中には、HIV/エイズ予防キャンペーン用のTシャツ製作も含まれています。
●世界エイズデーへの支援:
例年通り、トボンクムン州保健局を支援する形で世界エイズデーを開催しました。保健局を会場に行われた今年度のイベントでは、「2025年までにカンボジアのエイズ問題を解決する」がテーマとして掲げられ、保健局関係者はもとより、自治体関係者、ボランティア、学校の教師や生徒達、HIV/エイズとともに生きる人々など、300名を超える人々が集いました。街中で行進が行われた後、再度保健局に場所を移し、音楽の演奏や寸劇の実演とともに、今年度の目標達成について発表が行われました。
異業種間で包括的な連携を行うことは、HIV/エイズ予防を効果的に推進する鍵となります。またアドボカシーや相互理解を目的としたキャンペーンは、患者に対する有効な支援やケアについて、人々の関心をより一層高めることに繋がります。2025年までに国内からHIV/エイズを根絶させるという趣旨の下、今回の活動が政府の政策決定に何らかの形で寄与できればと願っています。
[世界エイズデー2018の様子]
【その2:サッカークラブ活動】
AMDAカンボジアが主催するサッカークラブは、定期的な活動として行われています。今年度は、チェンラ大学と協力して新たなチームを結成し、学生の中から若手の選手を育成として、大学の公式チームへと昇格させました。この後20名の選手を選出し、他大学との公式試合を行っていく予定です。
AMDAカンボジア-チェンラ大学サッカーチーム
【その3:青少年フォーラム】
2019年3月9日(土)、チェンラ大学およびNGO団体Action for Healthと共催で、リプロダクティブヘルスや性教育をテーマとした青少年フォーラムを開催しました。会場となったチェンラ大学には、100名の学生やボランティアが集い、性感染症、間隔を空けた出産、若者の皮膚疾患、骨粗鬆症等に関する基礎講義や質疑応答が行われました。参加者による周囲(家族や友人)への知識の拡散が期待されています。