「万人は一人のために、一人は万人のために」を企業理念に、保険代理業を通じて社会貢献に努める「インスコム」(岡山市北区本町)の松岡洋司社長。業務から見えてきた西日本豪雨の教訓などを伺いました。
AMDA
インスコムは2006年5月に設立されています。社名にはどんな思いを込められましたか。
松岡社長
「保険」を意味するInsurance(インシュランス)とCommunication(コミュニケーション)の二つの言葉を併せ、名付けました。保険を通じて多くの人にかかわり、お役に立っていきたいとの願いを表わしました。
AMDA
AMDAは「相互扶助」を活動理念としていますが、保険業務と良く似ていますね。
松岡社長
その通りですね。保険もまさに相互扶助の精神で出来たものです。一人ひとりの困った人を助ける力は小さくても、その輪が大きくなれば多くの人を助ける力となってきます。その意味で、やりがいのある仕事でもあります。
AMDA
西日本豪雨の際はどんな印象を持たれましたか。
松岡社長
7月7日早朝、倉敷市真備町のお客様から「建物が水没した。屋根の上の看板しか見えない」と私に携帯電話が入りました。慌ててテレビを見て「これが本当に岡山なのか!」と信じられない思いで、衝撃を受けました。
AMDA
被災後の対応は大変だったでしょうね。
松岡社長
被災者への訪問は、保険会社から多数の他府県の支店の社員も応援に訪れ、損害額の査定や契約者との交渉に当たられました。
AMDA
保険業務の担当者から見た反省点、教訓としてどんなことを感じられましたか。
松岡社長
大半が火災保険には入っておられますが、水災の特約付きは全体の6割程度。いつ、どこで何が起きるか分からないのが災害です。これまで小川や用水路の水があふれ、自宅が浸水したケースもあります。今後は水災の保険の加入も検討してほしいですね。
AMDA
松岡社長にはAMDAに定期的な寄付や、AMDAと連携している野土路農場(岡山県新庄村)の無農薬米の購入もしてもらい、お世話になっています。
松岡社長
AMDAは国際医療ボランティアとして国内、海外でも名前が知られています。しかも古里の岡山市に本部がある。誇らしい気持ちで、わずかな支援をAMDAに託しているだけです。私もAMDAと同様、人に喜んでもらえるよう業務を頑張っていきたいですね。
(聞き手・広報担当参与 今井 康人)