平穏な生活に感謝 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

平穏な生活に感謝


ご縁があり今年の6月13日にAMDA本部のデータベースユニットに配属になり、3か月半が過ぎました。データベースユニットでは、日々の会費および寄付のご入金をコンピュータに記録していき、個人情報を含めたデータの管理をしています。ご寄付に対し領収書を発行したり、会報誌の発送の準備をしたりもしています。ご入金いただいた際、時折払込用紙にご記入いただくお言葉に、いつもじんわり温かい気持ちになっております。

先日は、台風の被害を受けられた会員の方から、「自然からのメッセージは私たち人間が手に握りしめた沢山のものを一旦放すようにといっているかのようです」とメッセージをいただき、忘れかけていた気持ちを思い出しました。


私たち家族は、東日本大震災で被災し4年半前に岡山へやってきました。
自給自足の生活を目指し農業研修を受けていた福島市で夫に出会い、結婚し、小さな農場を始め、娘が生まれ、養鶏場の運営や、野菜作りに少し自信がついてきたころに、東日本大震災が起きました。私たちが住んでいた集落は、震度6強の地震に見舞われ、幸いにも我が家はライフラインが途切れることはありませんでしたが、数日後に大量の放射能が降り注ぎ、福島で約7年間積み重ねてきたものが、一瞬で奪われてしまったのでした。

その後私たち夫婦は、身辺を整理し、いろいろなものをそぎ落とし、新しくスタートすることになりました。それは、つらい作業ではありましたが、何が本当に大切なものかを見つめ直す機会になったと思っています。

先日の会員の方のお言葉に改めて、今、平穏な生活が送られていること、ただ生きていることに感謝の気持ちを忘れないようにしなければと思ったのでした。

 

芦川 篤子