感謝 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

感謝

日ごとに気温があがり、本格的な春が近づいてきました。
普段は本部2階で業務をさせて頂いております。日ごろ支援者さんとの直接の接点は多くなく、電話やメールが多いです。そんな私ですが、先日、ご縁があり進学を控えた中高生のご兄妹が訪ねてきてくれました。
以前から得意の語学を生かしたお手伝いをお願いしており、改めてお会いする運びとなったためです。
静かな物腰の中なんでも「体験」してみたいと語ったお2人の姿に、ご支援くださる方々のお気持ちに触れることができました。アムダの活動は多くの人々に支えられ、家族のように支え助け合いながら、チームとなって進んでいます。

私の海外への関心のはじまりは看護師となり病院に就職して3年が経ったころ。時間に追われ、事務的になっている自分がいました。実際に働く自分は、理想としていた看護師になれているんだろうか。いろんな疑問が湧いてきました。機械に頼っている今の仕事は本当の看護なのだろうか。看護師でなくても、自分でなくてもいいのではないか、もし機械がなければ、五感だけを頼りに看護ができるのだろうか。医療機器がないところで、自分はどうなるのだろうか。


想像すればするほど、そんな環境に行ってみたい、自分の目で見て確かめたいと思うようになりました。病院を辞め、青年海外協力隊に参加することを決めました。派遣が決まったのはタンザニアというアフリカ東部の国。はじめはいまひとつピンとこないまま、それでも目の前にさぁっと道ができたように感じたことを覚えています。心に残っているのは2年の任期を終え帰国するときに言われた同僚の言葉です。「日本に帰ってもアフリカのお母さんと子どもたちのことを忘れないでほしい」。何気なく言われたその言葉に、忘れないでいたいと素直に思いました。アムダのことを初めて知ったのもこの頃で、はるか昔ルワンダ内戦の頃から日本を拠点にアフリカと関わり続けている団体があることを知りました。

岡山に越してきて、ご縁がありアムダに入職して3か月。
日本を含めた世界にこれまで自分を支えて下さった方々がいるからこそ、今の自分があるのだとつくづく感じます。直接お会いしてお返しすることは難しくても、この場にいることで少しでも自分なりの恩返しがしたい。感謝の気持ちを伝えたいと思っています。

ここで働き始めて思うことは、これまで参加できた活動は、事務局での細かな調整や、支援者さん、多くの方の支えがあってできていたことだということです。
ついつい、日々の忙しさに目を奪われがちな毎日、目には見えない多くの方の隠れた働きを今一度覚え、忘れないでいたい。文頭のお2人の来訪は、そうしたお一人おひとりのお働きに感謝し、私自身もよき働き手でありたいと改めて感じることができたひと時でした。

橋本 千明