AMDAが提唱する平和とは、「今日の家族の生活と明日の希望」です。先週、東日本大震災からちょうど4年が経ちました。その3月11日の直前にはベトナムを訪問し、ベトナム戦争の傷跡を目の当たりにしました。災害と紛争から平和について改めて考えていかなければならないと実感いたしました。今回は、東日本大震災を含め災害について、次回はベトナム戦争から学ぶ平和について書きたいと思います。
私は震災直後から3年間、東北で活動しました。私が人生で初めて災害に関わったのが、この東日本大震災です。震災直後、現地に入った私は、その状況をうまく理解することもできず、何をしたら良いのか全くわからない状況でした。当たり前のようにあった「今日の家族の生活と明日の希望」が一瞬にして奪われてしまい、天災というものの恐ろしさを実感しました。もちろん私は、被災していないので、その悲しみや苦しみを本当には理解できていないと思います。ただ災害というものが、あまりにも残酷に私たちの生活を壊すということを知りました。
それから3年間は、模索しながらの活動でした。東北を離れて、間もなく1年が経ちます。まだまだお手伝いすることがあるのでは、東北の皆さんはまだ必死で頑張っている最中なのに、という思いが強く、東北を離れることは苦渋の選択でした。そしてこの1年、遠く離れた私に何が出来るかを考えてきました。それはやはり、東北の皆さんと歩んできた3年間と今の状況を多くの人に伝えることだと思います。また今後来る災害に備えて、一人でも多くの人が「今日の家族の生活と明日の希望」を失わないように、災害の恐ろしさを若い世代に、そして後世に伝えていかなければなりません。
当時、「悔しいけど、私は絶対に負けない!」と歯を食いしばって言っていた東北の高校生、今も必死で踏ん張っている東北の皆さん、被災地に足を運んでいるボランティアの学生や社会人の皆さんとともに、これからも今後について考えていきたいです。
今日から、大型サイクロン「パム」の被災地に向かいます。
東北の皆さんから学んだ多くのことを持って・・・いってきます!
大政 朋子