3月ももう10日になるのに、今日は、AMDA本部があります岡山市内も雪が舞う寒い一日でした。 先週まで、インド・ブッダガヤでジリジリと肌を焼く日差しにさらされ開ききった私の毛穴は、この急な気候の変化にびっくりしております。

前回のご挨拶の回でも触れたように、AMDAは、長期プロジェクトの一つとして、インド・ブッダガヤでAMDAピースクリニックを運営しております。 ブッダガヤは、インドでも貧困層の多い地域で、1家族7〜10人程度が一か月1万円程度で生活しているような土地です。 衛生環境は劣悪だし、特に女性の社会的地位は低く、夫による妻への家庭内暴力も日常茶飯事です。 妊娠しても、一度も医師の診察を受けることもなく自宅で出産を迎え、尊い命が失われることもあります。AMDAピースクリニックでは、母子保健の改善を目標に、地元の看護師と妊婦や乳児のいる家庭を訪問したり、クリニックでの健診に取り組んでおります。

3週間の滞在では、現地スタッフとコミュニティの中を歩き、お話をし、そんな環境の中で、たくましく生きている人たちから、人間が本来持っている生命力という強いパワーを感じ、子供たちの笑顔から元気をもらう毎日でした。 生まれてくる子供たちが安全に生きていくためには、母親の衛生・保健に関する知識は不可欠です。 そして、今のAMDAピースクリニックの活動は、その第一歩だと思います。 一朝一夕で結果が出るようなプロジェクトではありませんが、少しでもこの地域の母子保健や衛生環境を改善できるように現地スタッフ共々、頑張っていきたいと思っております。