ハイチ 治安危機による国内避難民医療支援 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

ハイチ 治安危機による国内避難民医療支援

 2021年7月の大統領暗殺事件以降、情勢不安に陥っているハイチ。その後の大地震やハリケーンなど自然災害により、同国内は混乱し、首都圏を中心に武装集団が多くの地区を支配しています。この武装集団による襲撃、略奪、誘拐は首都、ポルトープランス市内で頻発しています。学校は武装集団に占拠され、一般市民への無差別な暴力、誘拐、殺人により、治安は、正に危機的状況となり、法秩序はすでに崩壊しています。AMDAハイチの支部長、マック ケビン フレデリック医師によると70万人以上の人たちが現在、住む場所を奪われ、政府が設置した避難キャンプ等での生活を余儀なくされています。 


 12月13日、AMDA ハイチは、地元からの要請を受け、内務省による安全確保の下、同市内最大の避難キャンプ(2,700人が滞在)で医療支援活動を実施しました。マック医師を中心とした6人のチーム(医師2名、看護師1名、医療アシスタント2名、調整員1名)は、大人165人、子ども24人を一日かけて、内科、歯科の診察、薬の提供等を行いました。状況に改善は見られず、頭痛、胃痛、発熱、高血圧、感染症、喘息、糖尿病等、子どもたちは、下痢、発熱、栄養失調、発疹、感染症等、多くの避難者が治療もできずに放置されていました。また、中には精神的苦痛を抱えた人もいるのではないかと懸念されています。数々のNGOが撤退する中、継続した支援が望まれています。