AMDAはフィリピン支部を中心に、現地協力団体とともに台風20号による被災者への緊急支援活動を行っている。

活動日時と場所は以下の通り。

11月2日午前：ビコール地方南カマリネス州カマリガン町ワーフホール

11日2日午後：同州マガラオ町にあるマガラオコンベンションセンター

11月3日午前：同州ナブア町ラ・オピニオン地区

　11月2日、3日を通じて、医療支援、物資支援と子どもたちを対象としたメンタルヘルスプログラムを実施した。医療支援では大人・子ども合わせて1,057人を診察。高血圧、咳などの風邪症状、筋肉痛を訴える方が多くみられた。肺水腫、慢性閉塞性肺疾患の急性増悪、急性胃腸炎などが疑われた患者に関しては、最寄りの医療機関に紹介した。物資支援に関しては、計600世帯に対して、手桶、タオルなどの物資を配布した。子どもを対象としたメンタルヘルスプログラムには、計200人の子どもが参加した。この活動にはヌエバ・カセレス大学、南カマリネス州ポリテクカレッジ、カマリネス州医師会、地元自治体を含む多くの団体とボランティアにご協力をいただいた。

　活動にご協力いただいた南カマリネス州ポリテクカレッジ関係者は、「台風による深刻な洪水により被害を受け、全てを失った人が大勢います。今回、受診した多くの患者は、今まで経験した中で、最も悲惨な被害に直面することになりました。氾濫した水の中を歩くことで、傷を負ったり、真菌感染を起こしている人もいました。家を片付け、修理する必要がある状況にも関わらず、日雇い労働に従事する人は収入がありません。道路の復旧にも課題が残ります。ただ、このような時だからこそ、私たちのコミュニティは互いに助け合いながら復興していく、回復力が際立つことでしょう。」と話した。

　ビコール地方ソロスガン州における物資支援活動は、11月中に実施できるよう計画しています。加えて、AMDAフィリピン支部は、11月10日に、台風の被害が深刻であるカラバルソン地方バタンガス州でも医療支援活動を行えるよう、調整している。

【AMDAのこれまでの主なフィリピンでの支援活動】
2023年５月　　フィリピン・カビテ市火災被災者支援活動　(ルソン島・カビテ市)
2022年11月　台風22号被災者緊急支援活動（ミンダナオ島）
2021年12月～2022年3月　台風22号被災者緊急支援活動
　　　　　　　　　　　（ボホール島・シアルガオ島・レイテ島）
2020年11月　台風19号・22号被災者緊急支援活動 (カタンドゥアネス島・ルソン島)
2019年11月　ミンダナオ島地震被災者緊急支援活動　(ミンダナオ島)