AMDAボランティアセンター事務局長 竹谷和子
(お米贈呈目録にての様子)
AMDAこども食堂支援プラットフォームが2017年12月に設立され、子どもたちの食の支援と社会参加を目指し活動し、設立以来毎年4回お米の支援を継続しています。2020年12月17日岡山きらめきプラザで今回子ども食堂団体へお米の贈呈式を開催しました。
(十字屋グループ衣笠伸典部長のご挨拶)
こども食堂4団体(特定非営利活動法人子ども家族生活サポートセンターいとでんわ、うのっこ食堂運営委員会、大人こども食堂ホーム、認定NPO法人ハーモニーネット未来「日曜日の昼ご飯」)にご参加いただきました。また十字屋グループにおけるAMDA米の備蓄のご協力等についてご紹介と感謝を申し上げ、この日十字屋グループを代表してご出席いただいた執行役員衣笠伸典総務経理部長にご挨拶をいただきました。
またAMDA支援農場代表世話人竹内洋二氏からご挨拶をいただきプラットフォーム世話人会代表友實武則赤磐市長、副代表田原隆雄備前市長、副代表草加信義和気町長からのメッセージをご紹介しました。
プラットフォーム世話人会代表友實武則赤磐市長からのメッセージ
本日ここに、関係各位のご参加により、「2020年度 支援物資(米)贈呈式」が開催されますことに、心から感謝申し上げます。また、コロナ禍の中「こども食堂」の運営にご尽力されております皆様に深く敬意を表します。
さて、「AMDAこども食堂支援プラットフォーム」は、一人でごはんを食べている子どもたちや、家庭に居場所がない子どもたちに対して、安心できる居場所と温かい食事を提供することを目的とした「こども食堂」を支援しております。
「こども食堂」は、子どもたちにとって、地域や社会とのつながりを見つけられる大切な場所となっており、自治体、企業、公益団体など、社会が果たす役割は大きいと考えております。
すべての子どもたちが、夢と希望を持って健やかに成長し、自身の可能性を伸ばしながら生きる力を培うことができるように、今後も多くの方々のご賛同とご協力をいただきながら、支援を進めてまいりたいと存じます。
現在、そして未来へ、子どもたちにとって優しい地域社会であり続けるために、これからもこの取組を共に積み重ねることができれば幸甚です。
プラットフォーム世話人会副代表田原隆雄備前市長からのメッセージ
特定非営利活動法人AMDA様におかれましては、長年にわたり「困ったときはお互いさま」の精神のもと、様々な国内外の人道支援活動を続けておられますことに、心より敬服いたします。
この度、AMDAこども食堂支援プラットフォームに対し、支援物資(米)の贈呈をいただき、世話人会副代表といたしまして、深く感謝申し上げます。
こども食堂は、困難な環境にある子どもたちはもとより様々な子どもたちが安心して過ごせる場、また多世代に渡る地域の交流の場であり、岡山県内に約40か所あるとされております。備前市では本年1月に片上地区で1か所開設され、活動をしていただいているほか、三石地区でも新たに1か所の開設に向け、関係者の方々にご尽力いただいているところです。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大により、世の中の情勢がすっかり変わってしまいました。長期間の学校休業や、さまざまな行事の中止・延期などの影響を受け、子どもたちにとってもストレスの溜まる生活が続いております。また、9月の報道で、母子家庭の18%が食事回数を減らすなどの調査結果が出たように、コロナ禍による不景気で多くの家庭の生活が厳しい状況にあるとされています。
こども食堂においても、活動休止や運営が厳しい状況にあると聞き及びますが、そのような中、弁当配布への切り替えや、フード&ライフドライブ事業などの新しい試みで、何とか地域で子どもたちを見守る体制を工夫していただいています。
「食べること」は生きることの基本であります。未来を担う子どもたちが、希望をもって育つことができるよう、今後ともAMDAこども食堂プラットフォームの取組みにご支援いただきますようよろしくお願いいたします。
プラットフォーム世話人会副代表草加信義和気町長からのメッセージ
この度、「AMDA子ども食堂プラットフォーム」に対し、支援物資(米)の贈呈をいただくことに対しまして、深く感謝申し上げますとともに、推進母体であります「世話人会」の副代表として、ご挨拶申し上げます。
また、特定非営利法人AMDA様におかれましては、相互扶助の精神に基づき、長きにわたり、災害発生時など国内外を問わず、人道支援活動を続けておられますことに深く敬意を表します。
日本の子どもの貧困率は、1980年代から上昇傾向にあり、OECD加盟国の中で最悪の水準にあります。現在子どもの6人に1人が貧困家庭に暮らしていると言われている状況の中、子どもの貧困は国や地域社会、企業の資源である人材に深刻な影響を与え、社会的損失の影響は非常に大きなものとなります。
さらに、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、一斉休校の対応や企業の経営悪化により、経済的にもより深刻な状況に陥っています。
こうした社会状況の中で、貧困の家庭や自宅に居場所がない子どもたちに対し、低額または無料で温かいご飯を提供する「こども食堂」の支援は将来を担う子どもたちにとって大変有意義なものです。また、このコロナ禍において、活動休止や思うような活動ができない状況もあるとお聞きしていますが、「フード&ライフドライブ」など新しい事業に取り組んでおられ、こうした新しい取り組みは各地に根付いてきた子ども食堂の新しい可能性を示しているとも考えられます。
「子ども食堂」は、子どもたちの食事提供の場としてだけでなく、地域コミュニティの中心としても期待されています。コロナ禍で人と人との距離が離れている状況ではありますが、子どもたちの未来のため、地域コミュニティの発展のために、今後ともAMDA子ども食堂プラットフォームの取組みにご支援いただきますようよろしくお願いいたします。
そして菅波 茂AMDA理事長より目録にてお渡ししました。またこの贈呈式で在大阪フィリピン総領事よりのご意向でお米のプレゼントも行いました。AMDAは毎年海外支部がある在日大使館、領事館へお米を贈呈しており、在大阪フィリピン総領事より今回はこのお米をAMDAで有意義に活用してほしいとのお申し出がありました。それを受けAMDAはこども食堂へプレゼント米としてお渡ししました。
その後プラットフォーム事務局長直島克樹氏からのお礼のメッセージをご紹介した後各こども食堂よりそれぞれの現状報告をしていただきました。「地域の中で人とのつながりがうすく、コロナ禍ますますその傾向が増えつつある」「子ども食堂参加者が支援なれをしていない」「現在コロナ禍でお弁当の提供をしている」また「安心して子どもから高齢者の人たち、一人親の家庭等だれが来てもいいふれあいの場にしたい」「食料支援で社会とつながっている」などのお声をいただきました。今回お米の贈呈を通して各こども食堂の現状や各団体の思いを伺うことができるいい機会になりました。贈呈式欠席の2団体にもAMDA事務所内にてお米をお渡ししました。