今月、AMDA本部では、世界各国における新型コロナウィルスの状況を把握するため、各支部に対してアンケート調査を行っています。回答のあった支部から順に調査結果を随時掲載しています。
- 支部名:AMDAカンボジア支部
- 記入日:2020年9月2日
- 国内の累計感染者数: 274 (その大半が国外から持ち込まれたもの)
- 現在の感染者数: 8
- 死者数: 0
- 回復者数: 266
AMDAカンボジア
シエン・リティ支部長
設問1:ロックダウンや規制など政府の対応について
ロックダウンは行われていない。政府は9月に入ってから一部の学校の再開を許可するとしているが、それも厳しい条件下においてである。生徒数の制限、コロナ感染防止対策等を講じるほか、政府がオンライン学習を導入する可能性もある。政府は依然としてコミュニティーにおける感染拡大の可能性を懸念しており、市民にマスクの着用や手洗いの習慣化、アルコール消毒、ソーシャルディスタンスを推奨している。
設問2:自国における医療システムの対応は?
現在カンボジアでは、政府の医療体制として草の根レベル(コミュニティーレベル(ヘルスセンター経由)、地区(オペレーショナルヘルス地区経由)、県(県の健康部門経由)、国(保健省経由))での感染対策体制がとられている。政府はまた多くの学校や宿泊施設などを隔離施設として活用しており、コロナ対策に特化した特別医療チームをあらゆるレベルで展開できるよう配備している。加えて、首相主導の医療ボランティアチームを組織し、必要に応じて追加の支援にあたる手筈を整えている。
医療器具に関しては、中国、日本、USAIDSや他のNGOから医薬品や個人防護用具の提供を受けている。
設問3:コロナに関する支部の活動および今後の予定
現時点ではまだ特定の活動は開始していないが、先頃、カンボジアの公衆衛生の専門家を通じて、医学生向けにコロナウィルスに関する情報提供を行うためのオンライン用コンテンツを作成した(Zoom経由)。今後の計画としては、コミュニティーを対象とした健康教育や予防感染の啓蒙活動を一部の大学と協力して行い、また個人防護用具を医学生やボランティアたちに提供していきたいと考えている。