AMDA速報11　令和2年7月豪雨（熊本県球磨地方）被災者緊急支援活動

16日も引き続き、球磨村の方が避難されている人吉市立第一中学校で整骨及び鍼灸による支援活動を実施、合計13人の方が施術を受けた。一方、相良村では保健師とともに同村内の戸別訪問を実施、被災地域の避難状況や健康状態の把握に努めた。

▶１．人吉市立第一中学校での避難所支援活動

▶２．相良村保健師支援活動

１．人吉市立第一中学校での避難所支援活動

16日は災害ごみを出す日であり、日中避難所には男性の姿はほとんど見かけなかった。この日、ケアルームにて柔道整復師1人による整骨、鍼灸師1人による鍼の施術を各々実施した。

整骨については、「安心感を得られるから」と毎日通われている方など7人の方に施術。一方、15日から開始した鍼も非常に好評であり、15日に受けた方5人を含む計6人が16日に施術を受けた。15日に初めて鍼治療を受けた70代女性も16日早々に予約、浮腫と冷えの症状強かったため下肢の血流を促すツボを鍼で刺激すると、「足が温かくなった。」と笑顔で効果を実感されていた。

また、同じケアルームで柔道整復師と鍼灸師が施術を行い連携することで、避難者の方々により良い支援が可能となっている。腰痛を訴え、毎日段ボールベッドから起き上がるのも時間がかかるという方が整骨に来られたが、慢性症状から鍼治療の受診を柔道整復師から提案。この日初めてAMDAの鍼治療を受けたこの方は、治療後、腰痛の緩和を感じ、穏やかな顔を浮かべられた。

本日17日も整骨及び鍼灸治療を実施。午前中は合計5人の方が施術を受けている。

２．相良村保健師支援活動

16日はAMDAチーム（保健師・調整員各1人）と相良村保健師2人が分担して戸別訪問を実施。うち、AMDAチームは計15世帯の自宅を訪問し、14世帯の話を伺うことができた。この日伺った世帯の多くは自宅で生活されていた。また、ある程度泥かきはできるものの、畳上げなど力仕事などが難しいと話される方、そして被災した相良村以外の地域から避難してきた親戚と住む世帯など、今後地元保健師の対応が必要な世帯も把握することができた。訪問終了後、必要情報などを相良村の保健師に共有した。

本日17日、AMDAチームは保健師の要請を受け、同村の避難所2カ所を訪問した。

【7月16日、17日時点のAMDA派遣者】＊敬称略、派遣順

高和子（こうかずこ）看護師 / AMDA職員 / 51歳 /岡山市在住

平野晃（ひらのひかる）調整員・柔道整復師 / AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー・天理教道竹分教会 / 34歳 / 岡山県里庄町在住

岩尾智子（いわおともこ）調整員・看護師（米国資格）/ AMDA職員 / 36歳 / 徳島市在住

岡本美南（おかもとみなみ）保健師・調整員 / AMDA緊急救援ネットワーク / 33歳 / 宮崎市

灰床宗真（はいとこひろちか）鍼灸師 / AMDA緊急救援ネットワーク / 36歳 / 鹿児島市（16日のみ）

後藤英二郎（ごとうえいじろう）鍼灸師 / AMDA緊急救援ネットワーク / 47歳 / 熊本市（17日のみ）

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