みんなが笑顔となる世界を目指して ― AMDA中学高校生会が報告会 ―
広報担当参与 今井康人
「誰かの役に立ちたい」「誰かを笑顔にしたい」とボランティア活動を続けているAMDA中学高校生会(会員40人)は2020年1月26日、岡山市内で「活動報告会」を開きました。
本年度の主な海外活動、災害・防災活動などの取り組みを報告。若者らしくはきはきと大きな声で発表し、参加した約60人は熱心にメモをとったり、なかには目頭を押さえる姿も見られました。
AMDA中学高校生会は1995年、まずAMDA高校生会として発足。2015年に中学生も参加して現在の名称となり、今年で25年を迎えています。
また、かつてAMDA高校生会で活動、現在は国際協力推進員、岡山県JICAデスクを務める守都未来さん(岡山市在住)のお話もありました。
守都さんは先ず現在勤務されているJICAについての説明と主な仕事内容をご紹介いただきました。そして守都さんが高校生の時にAMDA高校生会でカンボジアの支援活動を通して「一方的な支援ではなく、一緒に未来を創っていける社会にしたいと強く感じた」とお話されました。カナダで留学された時の思いや東日本大震災で海外からの支援を通して、お互いのパートナーとしてお互い助け合って生きることで明日を生きるのが楽しみになる社会をつくっていくことにつながると、お話をいただきました。
■発表された活動内容を紹介します。
【インドネシア訪問】2019年8月7日から13日まで会員2人が訪問。子どもたちが学校に行かず、仕事をしている姿、大雨被害の被災地の規模の大きさに驚きました。生きた牛を殺して調理する儀式も衝撃的でしたが、その半面、イスラム国の文化を理解する必要性を痛感しました。
【高知県黒潮町訪問】2019年8月、会員14人が訪問。南海トラフ地震では高さ約34.4mの津波が襲うとされており、臨場感あふれる地元の訓練に参加。とても緊張しました。黒潮町の方と高い防災意識を共有し、相互扶助の精神を大切にしたいと思いました。(訪問に同行したAMDA研修生・山本イリーナさんのメッセージを会場で紹介)
【復興グルメF-1大会参加】2019年11月22日から25日、会員8人で参加。大会の事前準備などのほか、東日本大震災を機に設立された宮城県の気仙沼伝承館を見学。ビデオを見て、津波が海岸を襲うすさまじいまでの姿に言葉を失いました。改めて命の重さを知る事ができ、館長の説明から人間としての強さと希望を感じたのが救いでした。
【防災を中心とした平和の取り組み】災害が国内外の方を苦しめています。特に身近で起きた西日本豪雨被害には大きな衝撃を受けました。AMDA中学高校生会は自分たち若者でもできることを真剣に考え、今後の活動に生かしていきたいと思っています。
【まとめ】AMDA中学高校生会が取り組んでいる大きな活動の一つに、AMDAスリランカ平和構築プログラムがあります。スポーツや文化、宗教プログラムなどの交流を通じて相互理解を深め、思いやることの大切さを学ぶのが狙いです。今後も活動を続け、「みんなが笑顔になることの実現」を目指したいと思います。
■今回、聴講された方々にアンケートを頂きました。その一部をご紹介させて頂きます。
◇志を高く持ち、社会貢献をしている姿に感動しました。
◇相互扶助の考え方は、どんな場合にも当てはまると思います。そのことを若いうちから学ぶことは人生の宝物となりますね。
◇西日本豪雨で被災した私としては何ができるか。今回の発表を聞いて今後も自問自答を続けていきたいと勇気づけられした。
◇発表態度は立派で、内容も分りやすかったです。各界のリーダーの一員として活動を続けてほしいと思いました。
◇ボランティア三原則のなかで「援助を受ける側にもプライドがある」という言葉が心に強く残りました。これからも頑張って下さい。