広報担当参与 今井康人
AMDAは、2019年7月から降り続いた大雨による洪水で730万人が被災する緊急事態となったバングデシュに看護師2人を緊急派遣。8月5日に岡山市北区伊福町のAMDA本部で活動報告会を開きました。
看護師は、AMDA緊急支援ネットワーク登録の伊藤麻友美さん(長崎県対馬市)と本部職員の橋本千明さん(岡山市)。7月23日に関西国際空港を出発、空路で首都ダッカ入りし、甚大な被害を受けた北部のクリグラム県まで約300kmを車で約12時間かけて到着。
2人はAMDAバングラデシュ支部と現地協力NGOのAFADの計16人と救援チームを結成し、7月31日まで医療・物資支援に取り組みました。
クリグラム県はピーク時で大人の首近くまで浸水、多くの家屋が倒壊し、道路わきにベッドを設けて寝泊まりする悲惨な状況で、デング熱や下痢、皮膚疾患の患者789人を巡回診療。コメやダル(豆)、芋、油などを932世帯に配布しました。
伊藤看護師は「被害状況に大変な衝撃を受けた。洪水は家族の資産をすべて奪い取ってしまった」と顔を曇らせ、橋本看護師は「海外からの支援がきっかけとなり、バングラデシュ国内では銀行が支援を表明。クリグラム県保健局も巡回診療を始めるなど地元が自ら復興支援に立ち上がったのが心強かった」と感想を述べました。AMDAは今後も現地の状況を注視する方針です。
活動報告会は報道関係者のほか、緊急救援に支援を頂いた生活協同組合おかやまコープ(岡山市北区奉還町)の組織本部長スタッフの山室誠さんも出席。「私たちの気持ちが被災者に役立ったのは嬉しい。報告内容は組合員に説明し、継続支援につなげたい」と話しておられました。