AMDAインドネシア:アラニ・アクバル・ファクリ
(訳:近持雄一郎)
2019年1月26日から2月25日にかけて、AMDAの有機農業プロジェクトのモニタリング調査を行う為、インドネシア南スラウェシにあるAMDAマリノ農場を訪問しました。
マリノでは4月初旬から秋にかけて雨が続きます。作物への被害を見越して、各農家ではビニールシートで防護用のカバーを作るなどの策を講じます。
現地農家のハゲさんは、毎年雨季に備えて、玉ねぎ用の防護カバーを自作しています。「継続して雨に晒されると玉ねぎは死んでしまうからね」とハゲさんは言います。この防護用カバーはビニールシートと切った竹を用いて作る大変シンプルなもの。カバーのふたを上げればいつでも除草や水やりができる仕組みになっています。
一方の有機米は、稲が田んぼに植えられてから五日から七日でデータ取りの作業が行われます。稲穂の高さ、分げつの数、穂の色、田んぼの水温などを調べ、また害虫や病気などの被害が及んでいないかチェックします。
AMDAの有機米は、これまでマカッサル市内の青果店に計100キロほど出荷されています。有機認証の関係もあり容易にスーパーに出荷できなかったことから、今までは農家が民家を一軒一軒回って販売していました。このほど取引先として青果店を確保できたことは大きな進展でした。
また最近、農家へのお米を支払いを終えることができました。先述の青果店に卸した分も含め、あと239キロのお米のストックがある為、私も販売に協力しています。農家では現在、エシャロット、からし菜、レタス、人参などの有機野菜を育てているほか、ココヤシの皮の繊維なども採取しています。