真備町水害についてのお礼(小規模多機能ホームぶどうの家真備) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

真備町水害についてのお礼(小規模多機能ホームぶどうの家真備)

小規模多機能ホームぶどうの家真備 : 津田 由起子

ぶどうの家真備を心配し、ご支援してくださっているすべての皆様に感謝いたします。

真備町の大半の住宅や商業施設が水没した平成30年7月7日、私たちは倉敷市の配慮で薗小学校横の薗公民館を避難先として、10月28日までの約4か月を過ごしました。雨の中、利用者やご家族を救出し避難してきた時にはこんなに長くなるとは思ってもいませんでしたが、長い避難所生活の中で多くのことを学ぶことができました。全国から皆さま方の物心両面での支援があり、私自身、4か月間走り続けることができました。心より感謝申し上げます。

また、今回の経験から、どんな状況や環境でも小規模多機能型居宅介護はできると実感しました。暮らしや生活を支える専門職として、自立支援が基本にあり、今回もそれは変わりませんでした。たとえ年をとっても避難者でも、できることは自分たちでする。被災者である高齢者も避難所での生活であっても次々にできることが増え、自治会も作り自分たちの生活を快適にするための決まりも作りました。また、体調を整えることも介護の基本ですので、避難翌日から口腔ケアと簡単な体操を行いました。避難当日は13人の方が避難していましたが、大半の方はご自宅や仮設住宅に戻り、災害前と同じように生活されています。

今回「他の避難所でも認知症状などで対応に困る方があれば、お連れしてください。私たちが対応します」と発信したのも地域密着型サービスとして自然なことでした。突飛な考えですが、災害時、一時避難ができることや生活を奪うことになってしまう自宅に戻れない片道切符の避難ではなく、現地の小規模多機能型居宅介護と行政、支援団体の方が協力して支えることで、また自宅や地域に戻ることができる避難という仕組みもできるのではないかと、この度の経験から思いました。

今、ぶどうの家真備は仮設に移り、次のステップに進んでいます。事業所として一日も早く自立したいと職員一丸となって取り組んでいます。別紙にてこの4か月の振り返りをまとめさせていただきましたので、ご覧いただければ幸いです。今後ともぶどうの家真備の前進をご支援してくださった多くの個人・団体の皆様に、実践で恩返しできるよう努力する所存です。皆様どうぞ、今後ともよろしくお願い致します。