AMDAは2018 年2 月1 日、国連パレスチナ難民救済事業機関(United Nations Relief and Works Agency for Palestine Refugees in the Near East: UNRWA、ウンルワ)と連携協力協定を締結しました。UNRWA は、1950 年にパレスチナ難民の保護と支援を目的に設立され、教育や医療、社会保障などの活動を継続しています。
UNRWAは、1949 年8月に国連決議で採択された国連傘下の人道支援・人材開発機関です。『教育、健康、支援、社会奉仕、マイクロファイナンスなど、直接的な支援や取り組みを通じて、パレスチナ難民に対し重要となるサービスを提供する』をモットーに、1950 年5 月よりパレスチナ難民への支援をガザ、西岸地域、ヨルダン、レバノン、シリアにて実施しています。パレスチナ難民の総数は現在約530万人です。
このUNRWAの保健局⾧をつとめる清田(せいた)明宏医師は、大学生の時からAMDA の前身、アジア医学生連絡協議会(AMSA)の初期メンバーとして活躍、卒業後は結核研究所で勤務の後、海外の結核撲滅のために活動しました。
2017年12月、清田医師よりAMDA 代表菅波に「パレスチナ難民出身の医師たちが同じような難民であるロヒンギャ難民に医療支援を実施したいとの希望がある。是非AMDA とともに活動ができないだろうか」というご連絡をいただいたことから、AMDA とUNRWA のパートナーシップが始まりました。今回締結した協定の下、UNRWAはAMDAを通じてロヒンギャ難民医療支援活動に今年2月、医師2名を派遣しました。彼らは、現地で活動しているバングラデシュの医療チームへ合流し、医療面のサポ―トを行ったほか、今後の支援に関する提言を行いました。派遣医師の、ロヒンギャ難民支援に関する詳しい報告は別途ご紹介していきます。