熊本地震の被災地・熊本県益城町の西村博則町長が10月31日、AMDA本部(岡山市北区伊福町)を訪れ、医師や看護師らの緊急支援活動のお礼を述べるとともに「復興はこれからが本番。全力で取り組んでいきたい」と意欲を示しました。
西村町長は、出迎えたAMDAの難波妙理事と笑顔でがっちり握手。再会を喜び合った後、記者会見に臨み、「4月16日の本震直後、私の人生はこれで終わったと感じた。と同時に、怒りと絶望感に襲われた。町民も同じ考えだった」と振り返りました。
さらに「AMDAの存在は辛い私の心の支えとなった」と述べ、「災害はいつ、どこでも起きる。備えの大切さを訴えていくのが被災民の役割であり、恩返しにつながる」と強調しました。
続いて、町長は総社市秦のサントピア岡山総社で、片岡聡一市長から義援金を受け取りました。
益城町は2016年4月、震度7の地震が相次いで発生。家屋約3千棟が全壊し、最大で1万6050人が避難する甚大な被害を受けました。AMDA職員は前震の翌日の4月15日に現地入り。避難所となった広安小学校に救護所を開設するなどして総社市と合同で活動し、町総合体育館避難所が閉鎖した10月末に当面の活動を終了しました。現在は過労で疲れが蓄積している町職員の鍼灸治療に取り組んでいます。