熊本県益城町出身のAMDA理事・GPSP支援局長、難波妙調整員が16日、約1か月ぶりに岡山の本部に帰還した。難波調整員は、4月14日の晩、震度7の前震後、直ちに熊本に向け出発した。地元熊本で100人を超えるAMDA支援チームを受け入れた難波調整員は「すばらしいチームワークだった。それぞれ異なる職場の医師、看護師、薬剤師、鍼灸師、理学療法士、介護福祉士と多職種が一緒に活動することで大きな成果をあげることができた。」と、派遣者として参加いただいた方々への感謝を、支援者としてのAMDAの立場と、本震も経験した益城出身の被災者として述べている。

益城町の福祉避難所となっている熊本市の特別養護老人ホーム「シルバーピアさくら樹」への鍼灸師訪問はり治療が14日から始まった。はり治療は広安小学校（益城町）で4月25日から開始。避難者から「はり治療で肩こりや頭痛が楽になった」「不眠や頻尿などにも効果がある」と連日、30人前後が訪れるなど好評。鍼灸師が同施設を訪問した際は、入所者らは「待ってたー！」と大喜び。治療を受けた70代女性は「今まで難しかったしゃがみができるようになった」とうれしそうに立ったり座ったりしていた。鍼灸師は「避難所生活は1カ月を越し、今後の生活への不安からストレス症状が表れている。避難所という集団生活の中で、鍼灸の場は数少ない個別の空間になっている。本音が話せる場として避難者の方の気持ちを和らげる役割も担いたい。」と話している。各避難施設では、不定期で音楽会などのレクリエーションを開催するなど避難者の気分転換になる活動も行っている。  

＊GPSP：世界平和パートナーシップ

【第22次派遣】 ５月19日出発

室賀 淳子（むろが じゅんこ）／鍼灸師／東京都在住  

池宗 佐知子 （いけむね さちこ）／鍼灸師／東京都在住

三好　望（みよし　のぞむ）／介護福祉士／徳島県在住



【第23次派遣】 ５月20日出発

岡崎 敏修（おかざき としのぶ）／鍼灸師／兵庫県在住

松下 朋美（まつした ともみ）／介護福祉士／岡山県在住



【第24次派遣】 ５月21日出発（予定）

小林 大祐（こばやし だいすけ）／鍼灸師／滋賀県在住



■5月20日までの派遣者数 （107人） 延べ１14人 （地元鍼灸師は含まず）

（述べ人数）医師１５人、看護師30人、薬剤師５人、

介護福祉士19人、理学療法士４人、調整員1３人、鍼灸師30人



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