2015年4月25日に発生しネパール中部に甚大な被害をもたらした地震は、被災者の心にも大きな傷を残しました。そこで、AMDAは復興支援の一環として、ネパール医師会、日本医師会と協働で精神的ケアの充実を図るため、カウンセリングボランティアの養成に取り組んでいます。
6月12、13日の両日、第一回目となるカウンセリングボランティア養成講座がダディン(Dhading)の地域保健事務所で開催されました。地域のヘルスアシスタントや地方の開発担当のスタッフなど30人の参加者が精神科の専門家からPTSDや鬱、喪失などの心の問題、ストレス対処法、カウンセリング技術について学びました。
ネパール医師会会長は、「この訓練は社会心理的カウンセリングを学び、経験するには十二分の機会になる。参加者の皆さんには、この講座で得た知識と技術を各地域、職場、家族や友人達と共有し、広めてもらいたい」とメッセージを送りました。ネパール医師会とAMDAは、この講座でカウンセリング技術を学んだボランティアが、それぞれの現地集落で、精神的な問題に苦しむ被災者の心のケアに対応することを期待しています。
【参加者の声】
ネパール医師会とAMDAが企画したこの養成講座に参加する機会が持てました。地震後の精神的問題が効率よく解決されるには、カウンセリング技術や問題解決技術が必要です。カウンセリングボランティアとして、自信を持って、我慢強く、共感しながら相談者の言葉に耳を傾けるのが大切だということがわかりました。