AMDAはキリバスにおいて、復興支援活動を行うことを決定した。
2015年3月大洋州を襲った大型サイクロン・パムは、バヌアツ、ツバル、キリバス、ソロモン諸島などの国々に大きな爪痕を残した。被害の大きさを鑑み、AMDAでは3月18日にチームを派遣し、現地での情報収集と調整を経て、ツバルでの緊急救援活動を実施した。限られた滞在時間と支援スタッフという中で、緊急期に複数の島々への支援活動の調整、実施が難しかったため、3月の支援活動ではツバルでの支援活動のみとなっていた。そこで、今回はツバルと同様に被害の大きかったキリバスにおいて、復興支援活動を行うことを決定した。
2015年6月12日成田空港を出発した、ニティアン・ヴィラバーグ調整員は、ニュージーランドを経由し、13日にフィジーに移動。15日はキリバスの首都タラワに到着した。その後、現地でキリバスの政府関係者などと協議し検討を重ね、現地の交通事情を鑑みた結果、赤十字社の現地事務所と協力し、ヘルス関連プロジェクトに協力することが決定した。
キリバスでは、被災前から上下水道の設備がなく、水の供給は雨水と井戸水に頼っていた。汚水や排泄も海へ流したりと衛生状態が悪い状況が続いている。公衆トイレは設置されているものの、サイクロン・パムによる高潮の影響により壊れてしまい、再建の目途も立っていないという。そこで、AMDAは現在使えなくなってしまった公衆トイレのうち、6か所の再建を支援することに決定した。現在、資材などの調達にあたっている。