バンコクに到着した第3次派遣者らは、地元医師らと合流し、巡回診療を開始した。
11月20日早朝に、バンコクに到着した第3次派遣者らは、到着早々バンコクのラジャヴィティ病院(Rajavithi Hospital)で、地元医師らと合流し、巡回診療用の物資などをつめ込んだ後、巡回診療を開始した。20日には、バンコクの西部に位置するノンタブリー県バーンクルアイ(Bangkruai)郡で、翌21日には、同県バーンヤイ(BangYai)郡で診療および、巡回診療した。
20日はバーンクルアイ役場にて診療および食料品、水などの物資を寄贈後、同郡で巡回診療を実施した。地元医師10人、看護師15人、医学生8人、看護学生15人など医療スタッフ48人から成るAMDA多国籍医師団と地元ボランティアの協力で335人の診療にあたった。21日は医師5人、薬剤師1人、看護師5人、医学生10人、看護学生5人など医療スタッフ26人から成るAMDA多国籍医師団と地元ボランティアの協力でバーンヤイ郡のバングラット(Bangkhurat)テントで診療活動を行い、同郡内の避難所となっている寺院や小学校で巡回診療などを行った。297人を診療した。
テント診療にて | テント診療にて |
ボートで巡回診療 | ボートで巡回診療 |
郡役場での巡回診療 | 郡役場で物資の提供 |
寺院での巡回診療 | 巡回診療した寺院の周辺 |
小学校での巡回診療 | 巡回診療した小学校 |
様々な症例が見られるものの、主な症状としては、長時間水に足を浸していることで悪化したとみられる接触性皮膚炎、避難所などでの生活で起こりやすい上気道感染、筋肉痛および腰痛などがみられた。また、長期化する洪水被害による不眠症、鬱などが見られた。他にも汚染された水による下痢、結膜炎などの症状も見られた。
22日時点では、バンコク市内は被害のピークを越えているものの、AMDAが活動を実施している、ノンタブリー県は、未だに冠水被害が続いており、巡回診療ではボートが活躍している。さらに、今後も巡回診療を予定しており、現在バンコクで打ち合わせや物資調達などを行っている。
なお、タイの防災局によると、この洪水による死者数は20日時点で602人と報告されている。
■AMDA第3次派遣者 プロフィール
○米田 恭子(よねだ きょうこ):助産師、看護師/東京都在住(11/21~)
○柴田 幸江(しばた さちえ):看護師/兵庫県在住(11/19~)
○山川 路代(やまかわ みちよ):調整員/理学療法士/岡山県在住/岡山大学大学院医歯薬総合研究科(博士課程在籍)(11/19~)
○大政 朋子(おおまさ ともこ):調整員/AMDA職員プロジェクトオフィサー/岡山県在住(11/19~)
■AMDAこれまでの派遣者
日下 琢雅(医師 10/31~11/4)
中井 隆陽(看護師10/31~11/6)
山路 未来(看護師 10/31~11/8)
武田未央 (保健師、看護師 10/14~10/22)
大政朋子 調整員(AMDA職員10/14~10/22)
古谷清久 (医師 10/18~10/21)
■現地の協力者及び協力団体
ラジャヴィティ病院(Rajavithi Hospital)
バンコク総合病院(Bangkok General Hospital)
タイ救急医学会(Thai Association for Emergency Medicine : TAEM)
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