【インド・ブッダガヤ:2024年6月AMDAピースクリニックの活動】 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

【インド・ブッダガヤ:2024年6月AMDAピースクリニックの活動】

健診に訪れた妊婦

インド担当 岩尾 智子








2009年に開所したAMDAピースクリニック(APC)は、2014年より妊産婦を対象とした母子保健活動を継続的に行っています。具体的には、妊産婦健診やマタニティークラス[健康教育・栄養プログラム]の他、妊産婦宅戸別訪問、妊産婦とその家族からの相談対応、必要な場合には病院への付き添い、地元医師への取次ぎなど多岐に渡ります。中には流産を経験するお母さんや医療機関で懸命な治療を受けたにも関わらず亡くなる赤ちゃんもいます。そのような場合にも、落胆するお母さんからお話を聞き、寄り添うケアを行っています。







熱波の影響により地元政府から昼間の外出禁止令が出されていたこともあり、5月末から引き続き6月前半はAPC(健診日以外)を閉鎖し、患者さんからの相談は電話で受けるようにしていました。熱波が去った6月後半からはAPCの活動を再開。月2回行う妊婦健診には、のべ60人(内5人は新患)が訪れました。また、6月19日から再開したマタニティークラスには、2回でのべ30人が参加し、流産の兆候や妊娠中に起こるホルモンバランスの乱れについて学びました。クラスの最後には、APCから参加者にフルーツやピーナッツプリンを提供しました。

AMDAがブッダガヤで母子保健活動を始めて10年目になります。地元の人にもAMDAピースクリニック(APC)の活動が浸透し、1人目の妊娠の際APCがお世話した妊婦さんが、2人目、3人目を妊娠し戻ってこられる、リピーターも多くみられます。以前、日本からスタッフがブッダガヤに出張した際、バビータ氏とAPCの近所を歩いていると、「AMDAベイビー、AMDAベイビー」と小さな子どもを指さしながら、地元の方からヒンディー語で話しかけられることが何度かありました。その時にAPCスタッフのバビータ氏から「APCに来られていたお母さんです。」と説明を受けました。APCが妊産婦に寄り添って活動してきた結果であると感じました。

マタニティークラスに集まった妊婦









今月、マタニティークラスに参加したスプリヤさんもリピーターの一人です。「熱波で私たちも外出できなかったので、6月前半の活動がお休みで良かったです。今2人目の子どもを妊娠中で、定期的にAPCの活動に参加しています。毎週水曜日に行われるマタニティークラスからは多くのことを学んでいます。妊娠中に避けた方が良い食べ物、母乳の出をよくするために産後に食べると良い食物なども教えてもらいました。」と話しました。

APCの活動を長年にわたり、ご支援ご協力、応援いただいている皆様に感謝申し上げます。