チリ地震 緊急医療支援活動の第2回追跡調査・支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

チリ地震 緊急医療支援活動の第2回追跡調査・支援活動

9月28日から10月5日にかけて、AMDAは、本年2月に発生したチリ地震の被災者に対する緊急医療支援活動の第2回追跡調査・支援活動を実施した。巨大地震発生後、AMDAは、最も被害の大きかったマウレ州タルカ県のコンスティツシオンに合同救援チームを派遣し、乳幼児のための健康・衛生指導を行って、乳幼児支援プロジェクトに発展させた。


AMDA救援チームの帰国から3カ月後の6月に行われ第1回追跡調査では、被災者向けの仮設シェルターの数は増えていても、基本的なインフラの復旧は進んでいないことが分かった。被災者たちは、長引く避難生活による疲労の色が濃く、早急な復旧の兆しを待ちわびていた。

今回、AMDAは、準備段階からチリ側と緊密な連携のもとに仕事を進め、多くの点で将来につながる実り多い成果を上げた。

10月2日、日本から派遣されたAMDAスタッフは、緊急支援段階でAMDAと協力して活動した現地スタッフの他、マウレ カトリック大学(UCM)の医学部学生とともに、コンスティツシオンに向け出発した。UCMの学生が参加したことで、コンセプチオン訪問は、被災者救援と、医学生に大学では学べないプライマリー医療及び地域健康教育の訓練の場を与えるという、二つの目的を達成することになった。

沿岸地域では、住民が現在も過酷な環境下での生活を強いられていた。仮設シェルターで生活する人々には、仮設トイレや風呂場さえ不足しており、需要の半分しか満たされていないという状況だった。

コンスティツシオンに到着後、UCM医学部の1年生と3年生は、コンスティツシオン診療所の外の仮設住宅地や近隣の貧困地域を巡回し、12歳以下の子供がいる120世帯を訪問して、健康指導や物資の配給を行った。医学部生らは手作りのパンフレットを準備し、衛生習慣の大切さを強調していた。

診療活動に加えて、UCM医学部5年生と6年生のグループは、コンスティツシオン診療所で健康教育のレクチャーも行った。この体験がきっかけとなって、UCMはプライマリー医療のカキュラムへの取り入れとこの実習の継続を検討しており、AMDAもこれに加わりたいと考えている